クラブ試打 三者三様

GLIDE 4.0 ウェッジを万振りマンが試打「バンカー対応力が向上」

2022/06/25 05:00

ピン「GLIDE 4.0 ウェッジ」の評価は!?

ピンのウェッジシリーズ「GLIDE」の最新モデルとなる「GLIDE 4.0 ウェッジ」。ヘッドに内蔵された樹脂素材「エラストマーCTP」を前作よりも拡大し、心地よい打感と打音を追求しつつ、ヘッド周辺に重量配分した設計によって、ミスヒットへの寛容性を高めた。そんな“ブレないヘッド"を、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?

「バウンスの存在感が強い」

※ロフト角52度にて約100yd目安に打った弾道のみの平均値を算出

―率直な印象は?
「あらゆるライから対応可能なSグラインドと、バンカーショットに特化したEYE2グラインドを試しましたが、ソール形状の違いでこれほど変わるのかと思えるほど、かなり印象が違うことに気づきました。形状の違いを感じるということは、かなりバウンスの存在感が強めということ。バンカーでの対応力は向上したものの、他の部分で少し不安を抱いてしまいそうです」

軟鉄8620カーボンスチールを採用した打感と寛容性に優れた新構造

―不安を抱く…?
「はい。バンカー対応力が向上している=打ち出し角の高さを出すための性能には特出しているのですが、逆に回転数や操作の部分でできることが減ってしまう。『GLIDE』という名称通り、ソール形状の違いを打ち出し、バウンスの存在感が増したことで、他の部分の性能を感じることができなかった、というのが正直な感想です」

ロフト角58度 バウンス角8度 EYE2グラインド

―それほどバンカー対応力が向上している?
「マット上なので判断しにくいですが、とにかくバウンスの存在が際立っているため、他モデルと比べてバンカーでの脱出率は高いでしょう。特にEYE2は、ウェッジというよりもバンカーショットにだけに対応した、独立したクラブといえるほどです」

左が3.0 右が4.0(どちらもEYE2グラインド) やや独特の丸みが抑えられた印象

―「GLIDE 3.0 ウェッジ」と比べると?
ほとんど性能は同じに感じられます。『―4.0』のほうがスピン性能が上がった、打感がやわらかくなったということはなさそうです」

表面をあえて粗目に仕上げることでどんな状況でもスピン性能を発揮

―スピン性能は?
「個人的な見解ですが、バウンスを強く感じるということは、その分スピン性能が若干落ちてしまう気がします。バウンスの存在感が際立つということは、ボールがフェースに乗る前にバウンスが地面に当たり、ボールが高く上がり、スピンがかかる前に高い球になってしまうということ。バンカー対応力が上がった半面、花道やラフ、いろいろなライからの対応力はどうかな? と思ってしまいました…」

「このウェッジを選べばバンカーには苦労しないでしょう」と万振りマン

―どのような人向き?
「バンカーが苦手な人向き。クラブ全体の重さを感じられるので、極端なことをいえば、砂上に振り下ろすだけでバウンスが効いて容易にバンカーから脱出できる。特にEYE2 グラインドは、どんなバンカーでも対応できるモデルといえそうです」

バンカー対応力4.5点以外は全て4.0点【総合評価4.1点】

【スピン性能】4.0
【打 感】4.0
【抜け感】4.0
【バンカー対応力】4.5
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:52度(バウンス12度/Sグラインド)、58度(10度/S、8度/EYE2)
・使用シャフト:NSプロ モーダス3 ツアー115(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

ピン
ブレないヘッドで、結果が変わる。
発売日:2022/05/13 参考価格: 27,500円