クラブ試打 三者三様

スリクソン ZX5 Mk II ドライバーを万振りマンが試打「視覚効果もあり安定型に」

2022/12/17 07:00

ダンロップ「スリクソン ZX5 Mk II ドライバー」の評価は!?

ダンロップ「スリクソン ZX5 Mk II ドライバー」は、松山英樹の「マスターズ」制覇に貢献した前作「ZX5 ドライバー」の後継として注目されるNEWドライバー。大きく変わった点は、カーボン複合素材からフルチタンに回帰した点だ。打感の向上、初速&安定感はアップしているのか!? 気になるポイントを押さえつつ、HSの異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンの評価は!?

「平均点が高い優等生タイプ 飛距離は前作よりダウン」

高さがやや上がり過ぎていつもの飛距離が出せていなかった

―率直な印象は?
「構えやすく、振りやすい、どんなゴルファーにも合うニュートラルさを持ち合わせています。他社と比べても、完成度はかなり高いレベルでまとまっている印象です」

後方には8gのステンレス製チューニングウエイトが備わっている

―飛距離に特化しているわけではない?
「そうですね。ボールへの当たり自体は強いですが、スピン量が前作『ZX5』より多く入っているせいか(平均3203rpm)、飛距離性能として、結果につながる感覚は持てませんでした。ミスヒットに対し、初速ダウンを抑える効果もそれほど感じることなく、振ったら振った分だけ飛ばせる感じではなかったです(平均271.6yd)。総合的に各項目で高い水準を確保した、平均点が高い優等生タイプにシフトした印象を受けます」

松山英樹の意向をフルで反映した前作「ZX5」(右)からやや変化した模様

―飛距離を追い求める万振りマン的には物足りない?
「ラウンドで使用するなら、全く問題ないですが、これでビッグドライブを目指すなら、不十分といえそうです。前作より重心が深く、ボールが上げやすくなったことで安定感はアップしましたが、飛距離性能はダウンしました。前作より明らかに事故の少ない、スコアがまとまる性能に仕上がっています」

どちらも同じ「リバウンドフレーム」を採用しているが 飛びに関して変化が見られた

―前作「ZX5」と比べると?
「構えた印象では、『ZX5』のほうがスピンが少なく、飛距離を稼いでくれる形状といえます。『ZX5 Mk II』は、クラウンが後方に長く、重心が深い分、弾道が高く上がりそう。ツヤ消し加工されたクラウンの影響で、前作より投影面積が広く、安心感につながった点は大きいです」

金属の輝きを抑えてツヤをなくすマット加工を施した「ZX5 Mk II」

―視覚効果が大きく作用している?
「クラブにとって、目から入る情報はとても大きいです。寛容性が高く、やさしいイメージがあればあるほど、速く振れるイメージからは遠のいてしまうからです。前作より大きく見える半面、速く振れそうな印象は湧きにくい。黒より白ヘッドが軽く速く振れるイメージが湧き、明るいカラーリングのシャフトであるほど、軽快に走る印象が強くなる。視覚効果がスイングに与える影響は、想像以上に大きいと思っています」

「見た目の重要性について改めて考えさせられるモデル」と万振りマン

―どのような人向き?
「優等生タイプで、アスリートからアベレージゴルファーまで、幅広い層に向けたモデルです。年齢もスコアレベルも問わない、スタンダードな一本が欲しい人におすすめ。『スリクソン』はツアーモデルで、ハイレベルなイメージを抱き、敬遠しがちだったゴルファーからすると、扱いやすさが加わったことで、候補のひとつになり得るかもしれません」

全項目で平均以上の高水準モデル【総合評価4.2点】

【飛距離】4.5
【打 感】4.0
【寛容性】4.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0

・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:ディアマナ ZXII50(硬さS)
・使用ボール:川口グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン株式会社、川口グリーンゴルフ

■ 万振りマン プロフィール

登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。

ダンロップ
発売日:2022/11/19 参考価格: 79,200円