プロギア 01 アイアンを万振りマンが試打「守備範囲の広さが◎ やさしいツアーモデル」
スタンダードになり得る2代目 HS50m/s台のYouTuber評価は!?
『PRGR IRONs』として2020年より展開している「プロギア アイアン」シリーズ。2代目となる23年モデルは、セミアスリート向け「01 アイアン」、飛び系セミアスリート「02 アイアン」、超深低重心の「05 アイアン」がモデルチェンジした。そんな新たなフラッグシップモデルを、ヘッドスピード(以下HS)の異なる有識者3人が採点。フルスイング系YouTuber・万振りマンが、軟鉄鍛造の打感が特徴の「01」の試打評価を行った。
「普遍的でターゲットに的確 ワクワク感を抱けるアイアン」
―率直な印象は?
「無駄な部分が一切なく、とてもシンプルでオーソドックスな形状が好印象のモデルです。打感はやわらかく、しかもミスに強いので、クラブとしての完成度はかなり高く感じます。軟鉄鍛造でツアーモデルと呼べるアイアンですが、その中では比較的に扱いやすく、多くのプレーヤーがやさしいと感じる性能に仕上がっています」
―ミスヒットに強い要素はどこ?
「低重心設定なので簡単にボールが拾え、高弾道で攻めていけます。操作性の高いモデルですが、常にボールを一定の高さでまとめてくれる点は、即戦力としてスコアに直結する要素。オートマチックにピンを上から攻めていけるクラブです。セミアスリート系の見た目に反し、“セミエンジョイ系”と呼べるやさしさが、プレー中にそこまで神経質にはならなくてもいいアイアンに仕上がっています」
―「02」と比べると?
「素材の異なる2本のシャフトを試しましたが、スチール(スペックスチールIII Ver.2/M-43・S)はしなり量が少なく、ボールのつかまり具合が若干弱かった。しっかり打ち込んでターフを取る打ち方をしないと、狙い通りに飛ばせない印象でした。一方のカーボン(DiamanaTM FOR PRGR/S)は、振り抜き感が増し、シビアにコンタクトしなくてもイメージ通りの球筋をつくることができます。操作性とつかまり具合で選ぶなら、『01』とカーボンシャフト装着をお勧めします」
―「05」と比べると?
「シリーズ史上No.1の超深低重心モデルということで、スピン量がかなり入ると予想していたのですが、そこまで多く入らなかったのに驚きました。スピン量は『01』『02』と同じ、ロフト角は一番立っているのに(7Iで29度、01は32度、02は30度)、高さでボールを止めることができるモデル。ソール幅が広く、多少のダフリでも芝の上を滑ってくれる安心感があります。また、カーボンシャフト(MCI FOR PRGR/M-43・S)装着ということもあって、かなりやさしく飛ばせるイメージが湧きます。今回の3機種の中ではミスに対する寛容性はダントツ。常に同じ程よいフェード弾道が打てる点は、『05』の大きな特長といえます」
―他社でいうと類似モデルは?
「クラブとしての全体のまとまりとして思い浮かぶのは、キャロウェイ『APEX』シリーズです。幅広い層にマッチする普遍的な要素と、全機種それぞれのターゲットに合わせた機能を持ち合わせている点が、共通している気がします。また、精悍(せいかん)な顔立ちとやさしさを両立している点では、ピン『i230 アイアン』も比較対象になるのではないでしょうか。ややハードさは上がりますが、マッスルバックとしてやさしさにも配慮しているダンロップ『スリクソン Z-FORGED II アイアン』に通ずる点も垣間見えました」
―どのような人向き?
「打感のやわらかさと操作性の高さをアイアンに求める人向き。競技志向がとても強いというよりも、エンジョイ志向を持ったアスリートゴルファーに検討してもらいたいモデルです。見た目の格好良さとすぐにコースで役立つ性能は、向上心をかき立ててくれること間違いなし。練習場のレンジボールで結果が出て、すぐにでも実際のコースで試してみたくなる。そんな今よりもっとゴルフが楽しみになる“ワクワク感”を演出してくれるクラブではないでしょうか」
フィーリングの良さとミスが出ない性能 打感&寛容性4.5【総合評価4.2点】
【飛距離】4.0
【打 感】4.5
【寛容性】4.5
【操作性】4.0
【構えやすさ】4.0
・ロフト角:32度(7I)
・使用シャフト:スペックスチールIII Ver.2(硬さM-43/S)
・使用ボール:リトルグリーンヴァレー船橋専用レンジボール
取材協力/トラックマンジャパン株式会社、リトルグリーンヴァレー船橋
■ 万振りマン プロフィール
登録者2万人超えのフルスイング系YouTuber。2017年よりYouTubeにて「-Mr.FULLSWING MEN-万振りマン」チャンネルを開設し、数多くの試打動画をアップ。豪快なフルスイングが話題を呼び、人気に火がつく。日本プロドラコン協会(JPDA)B級プロライセンスを取得。