中古ギア情報

「52・58度」のガラパゴス化に気づいてる? 「P」と「A」のビトウィーンを中古で埋めろ

2026/03/13 20:00
山路晶のクラブセットにも50度のギャップウェッジが入る

イマドキのアイアンは「飛び系」でなくても、ロフト角が少ないものがじわじわと増えている。飛距離を手に入れた裏側で、ある深刻な問題が起きているのだ。PW(ピッチングウェッジ)とAW(アプローチウェッジ)の飛距離の間にある大きなギャップ、通称“ビトウィーン問題”である。空白の距離を埋めるウェッジを中古市場で探してみよう。

PWとAWのロフト角の差はどんどん開く

ピッチングウェッジと52度の間が開きすぎるケースが多い

最近のPWのロフト角は44度前後、飛び系アイアンのセットだと40度前後にもなる。対して、別売りで購入したAWが52度だとすると、その差は8度以上。飛距離にすると20yd以上を打ち分けなければならない。

問題解決の最もスマートな方法は、PWとAWの間に48度前後のウェッジを1本追加すること。ウェッジは消耗品だが、48度前後のモデルはフルショットでの使用がメインとなるため、56度などのSW(サンドウェッジ)に比べてソールの“削れ”やフェースの摩耗が少ない。バックスピン量が多くて飛ばないと感じたら、46度なども選択肢に入れたい。

AWのロフトを立てるのも有効

青木香奈子は46度のギャップウェッジを入れている

既存の14本をそのまま生かすには、AWを48度~50度のモデルに買い替える手がある。飛距離のコントロール幅は広がるが、「AWはフルショットしかしない」というゴルファーなら違和感も少ないだろう。中古ショップで話を聞くと、以前は52度と58度の組み合わせが大定番だったが、最近は50度を探している人が増えているらしい。

いま使っているAWのロフトを調整する手もある。ネックを曲げ、ロフトを立てる(52度を50度にするなど)と、数値上は問題が解決する。ただし、バウンス角が少なくなる点には注意が必要だ。ロフトを立てるとわずかにグース度合いも増え、バウンスが減って地面に刺さりやすくなるリスクがあることをお忘れなく。

「もう1本追加!」の注意点

政田夢乃はXフォージドのギャップウェッジ(48度)を入れる

「ビトウィーン用」の1本を探す際のポイントで、スマートなのは愛用ウェッジのロフト違いのモデルを選ぶこと。まったく同じでなくても、例えばタイトリストのボーケイシリーズなどのロングセラーであれば、顔もほとんど変わらない。「SM9」と「SM8」が交ざっても違和感は少ない。装着シャフトのチェックは忘れずに。フルショットしかしないのであれば、アイアンセットと同じものを。コントロールショットを織り交ぜるなら、ウェッジと同じシャフトを選ぼう。

政田夢乃のウェッジ3本(48、54、58度)。顔の流れが変わりにくいのも気に入ったポイント

中古ウェッジは購入の際にソールの傷を気にしがちだが、性能に直結するのは溝の角である。手の爪を立ててフェースを滑らせたときに、しっかり引っかかるものを選びたい。なお、タイトリスト「T250」や「T200」のように、アイアンセットにGW(ギャップウェッジ)が用意されている場合は迷わず購入したい。中古で見つかるのはレアケースだ。

中古で意外と少ない50度以下のウェッジ

中古ショップの売り場を見ると、ロフト角50度以下の在庫が少ないことに気づくだろう。以前はマニアしか求めなかったが、近年は人気が出て品薄気味だ。比較的、見つけやすいモデルを紹介する。

人気はタイトリスト「ボーケイデザイン SM9」。 48度は「Fグラインド(フルソール)」が基本で、アイアンセットの延長としてフルショットしやすい設計になっている。最新の「SM11」が登場したことで、過去モデルの中古価格が下がってきた。溝の状態が良いものも見つけやすい。相場は1万円台前半だ。

フルショットする機会がより多いなら、ヘッド重量がSMシリーズより軽い「ボーケイフォージド」シリーズがいいだろう。2021年モデルなら1万円台前半で手に入る。

菅楓華はピッチングウェッジと54度の間に48度を入れている

クリーブランド「RTX ZIPCORE」(2020年)はネックからヒールにかけて比重の軽いセラミックを内蔵し、打点のバラつきに強い。46度の設定もあるのがうれしい。46、48度はバウンス角が「10度」に設定されおりアイアン感覚で打てる。中古価格で1万円を切るコスパも魅力的だ。

ピン「グライド4.0」(2021年)は雨の日やラフからのスピン量が安定する。ピンのウェッジは46度や50度の展開も充実し、PWのロフトに合わせて細かく刻める。こちらも1万円前後。ピン特有の「カラーコード(ライ角)」を確認し、自分のアイアンに合わせて選ぶのが鉄則である。

スコアを作るのは300ydの1Wショットではなく、残り100yd以内からの正確性である。アイアンを新調したなら、下の番手もイマドキのロフト設定にアップデートすべきだ。いつまでも“とりあえず52度、58度”では時代に取り残されてしまう。ウェッジコーナーに並ぶ「48度」が、あなたのスコアを良くする最後のピースになるかもしれない。(文・田島基晴)

■ 田島基晴 プロフィール

1963年生まれ。ゴルフギア好きが高じて、地元広島に中古ショップ「レプトン」のゴルフ部門を設立。現在は店舗で得たギア知識を活かし、ゴルフライターとして活躍。YouTube動画の企画編集やブログ執筆など活動は多岐にわたる。

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