青木翔「100を切る」技術

100切りのカギは、ドライバーショットへの自信

2021/02/12 17:00

100切りを目指すゴルファーは春のゴルフシーズンに向けて、今からしっかり準備しておこう! 渋野日向子を指導して注目を浴びた青木翔コーチが、コンスタントに100を切るためのポイントを全6回にわたってレッスンします。動画では「トップトレーサー」を使って、遊び感覚で上達できる練習法も紹介。第3回のテーマはドライバーショット。スライスや球が上がらず悩んでいる人に必見の内容です。

飛ばない原因は2つ

ティショットで1ヤードでも遠くに飛ばしたい! というのは、全てのゴルファーに共通する気持ちですよね。飛距離をロスしている原因は、大きく分けて2つあります。ひとつは、ボールをつかまえることができず、スライスしていること。もうひとつは、ボールが上がらずにキャリーを稼げないことです。私の経験上、スライスに悩んでいるのは腕の力が強い男性ゴルファーに多く、ボールが上がらずに悩んでいるのは握力の弱い女性ゴルファーに多いように感じます。今回は、それぞれの悩みを解決する方法をレッスンしていきます。

スライスの修正は“体の中心”を意識する

スライスは左に傾いた重心が原因

ボールがつかまらない人は、アドレスを見直してみましょう。ドライバーの場合、左足寄りにボールをセットするため、体が飛球線方向に傾き、左重心になりやすいのです。この体勢でスイングすると、ダウンスイングで体が突っ込み、クラブが外から入ったり、体が起き上がってフェースが開いてしまいます。

スタンスの中心にクラブを置いてその上に構える

修正方法は、両足の真ん中にクラブを置くだけ。体の中心を意識しやすくなり、スムーズにスイングできるようになります。

左足を一歩引いて構え、フックボールを打つ練習をする

それでもスライスする場合は、クツ1足分、左足を引いてオープンスタンスで構え、右方向にボールを打ち出してみてください。左を向いて右に打つと、スイングがインサイドアウトの軌道になり、ボールをつかまえる感覚が分かるはずです。

弾道を上げる“左手小指”のグリップ

左の小指をしっかりと握ることが重要

続いて、ボールが上がらず飛距離をロスしている人への対処法です。高さが出ないのは、当たり負けしていることが大きな原因と考えられます。インパクトの衝撃に負けずに振り切るポイントは、左手の小指でしっかりクラブを握ること。前回の「アイアン編」で紹介したように、スイングはヘッドを円軌道で動かすことが大切。左手の小指でしっかりグリップして支点を作ることで、キレイな円を描くことができるのです。

自分に合うグリップの太さの目安は小指と手のひらに隙間ができないこと

左手の小指でギュッとクラブを握っても当たり負けする人は、グリップの太さが手のサイズに合っていない可能性があります。細目のグリップに交換するだけで、左手の小指に力が入り、ボールが上がりやすくなるので、ぜひ試してみてください。

■ 青木翔(あおき・しょう) プロフィール

1983年生まれ、福岡県出身。2011年からレッスン活動をスタートし、翌年「AOKI SHO GOLF ACADEMY」を設立。渋野日向子三ヶ島かな野澤真央らを指導している。2020年、ゴルフダイジェストアワード「レッスンオブザイヤ―」受賞。

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