今さら聞けないスイングの基礎

ボールの位置で弾道は変えられる ~第4回~

2016/05/30 09:00

弾道を変える・・・高度な話のようですが実は基本の基本です

基準となるボールポジション(中央)に対して、前後左右4つのボールポジションがあります

正しいグリップと適切なスタンス幅によって定めた基本となるポールポジションに加えて、実はその前後左右に4つのボールポジションがあります。この合計5つのボールポジションを覚えるだけで、弾道を打ち分けることが可能なのです。自分の弾道が不安定なのに、打ち分ける話なんて・・・、と難しく感じてしまう人もいるでしょうが、そんなことはありませんよ。

なかなかボールがつかまらず、ショットが不安定になるのは、ボールポジションがいつも曖昧になっているからです。特にコースではショットが大きく乱れる結果を招きます。その結果、スイング修正にばかり躍起になってしまい、ボールポジションの調整にはなかなか目を向けられない人を多く見かけます。

この5つのポジションをしっかりと把握しておくことで、ポールポジションのズレによるミスをはっきりと自覚でき、ボール位置の調整よるスマートな対処も可能となります。アドレスの一つの基本としてしっかり覚えておきましょう。

ニュートラルな位置となるポジション0

ポジション1から4を把握するためには、ポジション0の位置を定めていることが肝心です

基準となる中央のボールポジションをポジション0。自分の位置からボールを見て、上から時計回りにポジション1、2、3、4と名前を付けて、話を進めていきましょう。基準となる中央のボールポジションから、各ポジションの間隔はボール1個分と考えてください。そして、この4つのボールポジションには、それぞれ弾道に特徴があります。

4つのボールポジションを決める基準となるのが、ポジション0です(黄色のボール)。これが、前後左右4つのボールポジションを決める基準となります。いわばニュートラル・ポジションです。

ライ角(クラブヘッドを地面に置いた時、ソールとシャフトが作り出す角度)に対して正しいグリップができ、なおかつ、クラブの長さにマッチしたスタンス幅と左目のライン上に下ろしたクラブの位置によって決まります。前章までをしっかりと復習して、自分のポジション0を今一度確認してみてくださいね。

ポジション1から4は、すべてポジション0を基準とするので、このポジション0が曖昧だったり、いつも不安定だったりするようでは、次の話に進めません。考えなくても、ポジション0がさっと作れるようにしておきましょう。

スライス傾向が強まるポジション1

体からボールまでの距離が遠くなると、スイングがアウトサイド軌道になり、球がつかまりにくくなる(右に曲がる)ことを知っておきましょう

ポジション0から、ボール1個分前方に離れたところがポジション1となります。ここでは、ボールが体から離れるに従って、どのような弾道になるかを覚えておきましょう。

前提として、ポジション1から4では、スイング軸自体がポジション0を基準としたとき、前後左右に傾くことを覚えておきましょう。ボールが体から離れると、手元が下がって、前傾姿勢が深くなり、アップライト(地面に対して垂直)なスイングになります。弾道の傾向としては、つかまりにくいボールポジションとなり右に曲がるスライスボールが出やすくなります。

左右にOBのない広々としたティショットなど、思い切り振り回したい状況のときには、無意識のうちにボールが体から離れ、ポジション1の傾向になりがちなので注意が必要です。この原理を利用して右ドッグレッグ(右に曲がっているホール)では、コースなりにボールを飛ばすことができますよ。

フック傾向が強まるポジション3≫
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