振るBODYメソッド

ダフリ、引っかけ…右肩痛が引き起こすミスと改善法

2021/07/01 13:30
肩が痛い人ってつらい…(写真AC、クリエイターFineGraphics)

ゴルフを楽しみたいけど右肩に痛みがある。ケガをした覚えはないから年齢によるものなのかな。どうしても患部をかばうスイングをしてしまう…。こんな悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。

右肩痛を抱えている人のミスの特徴は主に(1)ダフる(2)引っかけ気味になる(3)手打ちになる、です。ダフる理由はトップで右腕を上げられず左肩を倒す癖がつきやすくなっているから。左肩を倒すことで右腕をしっかり上げていると錯覚します。専門用語では“代償運動”と言いますが、トップの位置が安定しないためダウンスイングの軌道も悪くなりダフりを招いています。

トップでは右腕を外旋させられず、スイングの軌道はアウトサイドインになり引っかけ気味のボールが出ます。さらに痛みから体を回転させにくく手打ちにもなりやすいです。体の不安要素をなくしノンストレスでラウンドをするには日ごろのケアが大切。今回は右肩痛を軽減するためのストレッチやマッサージを紹介します。

ストレッチ1

右腕を左手で引っ張るように伸ばします

(1)椅子に座り、両腕を胸の上あたりで水平にします
(2)左手で右の二の腕をつかみます
(3)左手で引っ張るように右腕を伸ばし戻します
(4)10回2セット行ってください

ストレッチ2

痛く程度に右腕を後方まで持っていきます

(1)椅子に座り、胸の上あたりで両腕を水平にします
(2)左腕は動かさず、右腕を上げ90度になるようにします
(3)右腕を後方に引くようにします
(4)”痛気持ちいい”ところで止めて戻します
(5)10回2セット行ってください

ストレッチ3

痛くない程度に行ってください

(1)両手、両ひざを床につけます
(2)右腕を左腕と左足の間を通しながら、体を倒します
(3)”痛気持ちいい”ところで止めて戻します
(4)10回2セット行ってください

ストレッチ4

両ひざを広げながら上半身を倒します

(1)両ひざを開いて椅子に座ります
(2)ひざに手の甲を乗せるように両腕を交差させます
(3)ひざを開くことを意識しながら、上半身を前方に倒します
(4)10回2セット行ってください

マッサージ

肋骨付近の筋肉をほぐします

(1)右腕を上げます
(2)前鋸筋(ぜんきょうきん)と言われる肋骨付近の筋肉を指でほぐします
(3)30秒ずつ行ってください

これらのストレッチやマッサージを習慣的に行えば右肩周りの柔軟性が増します。すでに痛みが強い人は、痛みが増さない程度にストレッチを行ってみてください。

※注釈:左打ちで左肩痛に悩む方は文中の右を左、左を右に読み替えてください

(取材協力/fmill

■ 工藤健正(くどう・たけまさ) プロフィール

スポーツトレーナー。サッカーやバレーボールチームを経て2009年に諸見里しのぶの帯同トレーナーとして賞金女王争いをサポートした。15年からは宮里美香のトレーナーとして米ツアーに帯同。その後は元世界ランキング1位のリディア・コーのトレーナーも務め、帰国後はテレサ・ルーらをサポート。現在はトップアスリートからスポーツ愛好家など幅広くサポートしている。