シャンク、チーピン、トップ…ミスの元凶・首痛を改善
長時間のデスクワーク、猫背、寝違えなど首痛の原因はたくさんあります。肩や首回りの血行不良は、慢性的な肩こりや首痛を引き起こします。ゴルフにおいてもデメリットの塊と言えます。
首痛を抱えている人のミスの主な特徴は(1)シャンク(2)チーピン(3)トップ(4)ダフりなどです。スイングは首の位置を固定しながら体をひねり、ボールをヒットするのが基本です。首痛を発症すると体を回すことが難しくなるため、すべてのミスが出やすくなると考えられます。
体の回転を使えないためトップをうまく作れず、手打ちになりがちです。またアウトサイドに上げ過ぎるとチーピンの原因にもなります。自分ではうまくトップを作れたと思っていても、両腕を後ろに引っ張っていただけということもあります。
飛距離を出す、しっかりボールをヒットするという点でも、体の回転を使うことは大切。首痛の改善はゴルフをする人にはとても重要です。以下に紹介するストレッチを試してみてください。
ストレッチ1
(1)背筋を伸ばして座ります
(2)左手をお尻の下に入れます
(3)首を右に倒し”痛気持ちいい”ところで止めます
(4)15秒ほどキープします
(5)同様に右手をお尻の下に入れ首を左に倒してください
※首を倒す角度は斜め前や斜め後ろでも構いません。首の伸びを感じつつ気持ち良い位置に倒しましょう
ストレッチ2
(1)タオルを首の後ろに通します
(2)右手を上げタオルで耳を覆うぐらいの位置に、左手は下に引きます
(3)右手を斜め上に引っ張り、左手は力を入れて固定します
(4)15秒ほどキープします
(5)同様に左手を斜め上に引っ張り、右手で固定してみてください
ストレッチ3
(1)背筋を伸ばして座ります
(2)背中が丸くならないように、あごを前に出します
(3)二重あごを作るように、あごを引きます
(4)前後5回ずつ繰り返してください
ストレッチ4
(1)うつ伏せの状態でひじをつき、あごを前に出します
(2)あごを引きます
(3)前後5回ずつ繰り返してください
※ストレッチ3と同様の効果を期待するものですが、うつ伏せになることで、背中が丸くなることを防げます
すでに痛みがある人は、痛みが強くならない程度にストレッチを試してみてください。日常的に肩や首回りの柔軟性を高めておくことで、スイング時の体の回転にもプラスに働くかもしれません。
■ 工藤健正(くどう・たけまさ) プロフィール
スポーツトレーナー。サッカーやバレーボールチームを経て2009年に諸見里しのぶの帯同トレーナーとして賞金女王争いをサポートした。15年からは宮里美香のトレーナーとして米ツアーに帯同。その後は元世界ランキング1位のリディア・コーのトレーナーも務め、帰国後はテレサ・ルーらをサポート。現在はトップアスリートからスポーツ愛好家など幅広くサポートしている。