基本動作を支える股関節 柔軟性を保つエクササイズ
上半身と下半身をつなぐ股関節。健康的な日常生活を送るうえで股関節の柔軟性は非常に大切ですが、ゴルフのスイングにおいても重要です。
かりに股関節が硬くても、過去に本連載で取り上げてきた肩痛や首痛、腰痛などと違い、痛みを感じるわけではありません。そのため、すぐにケアが必要と思う人は少ないかもしれませんが、股関節の硬さは腰痛の原因になります。「立つ」、「座る」、「歩く」などの基本動作に密接に関わるだけに、柔軟性を失うとケガのリスクが高くなるのです。
ゴルフのスイングにおいては、アドレスの姿勢がキープしにくくなります。また、体の回転を使えなくなることでテークバックは浅くなり、フィニッシュも取りにくくなります。ボールに力が伝わらず、飛距離にも影響が出るでしょう。
今回は、股関節の柔軟性を保つストレッチを紹介します。ケガを防止するという点でも効果があるので、ぜひ試してみてください。
トレーニング1
(1)背筋を伸ばして座り、右足を左足に乗せます
(2)上半身を倒します
(3)右臀部(でんぶ)の伸びを感じながら20秒ほど静止します
(4)左足を右足に乗せて、同じ動きをします
トレーニング2
(1)立った状態で腕を交差させます
(2)左足を軸にして体を左にねじり、5秒ほど静止します。
※姿勢を真っすぐに保つことがポイント。股関節が硬い人は体を真っすぐにした状態で“痛(イタ)気持ち良い”ところまでねじってください
(3)元の姿勢に戻り、右足を軸にして体を右にねじります
トレーニング3
(1)手を床につき、両ひざを開くように床につけます
(2)その姿勢のまま、お尻を下げて5秒ほど静止します
(3)背筋を伸ばした状態で、腰が丸まらないように注意しましょう
(4)元の姿勢に戻し、再びお尻を下げます。この動作を10回ほど繰り返してください
(取材協力/fmill)
■ 工藤健正(くどう・たけまさ) プロフィール
スポーツトレーナー。サッカーやバレーボールチームを経て2009年に諸見里しのぶの帯同トレーナーとして賞金女王争いをサポートした。15年からは宮里美香のトレーナーとして米ツアーに帯同。その後は元世界ランキング1位のリディア・コーのトレーナーも務め、帰国後はテレサ・ルーらをサポート。現在はトップアスリートからスポーツ愛好家など幅広くサポートしている。