クレイジーアバウトゴルフ

あるゴルファーが全身キミドリな理由/ゴルフを愛する人たちに突撃インタビュー Vol.1

2023/08/01 16:00

偏愛ゴルファー求ム! 「クレイジーアバウトゴルフ」始動

人はなぜ、これほどまでにゴルフに魅了されるのか。直径5cmに満たないボールをカップに沈めるだけの遊びは、時を経て“いちスポーツ”どころか一大産業にも昇華され、いまこの時間も在り方を変えている。

そう仰々しくは言っても、ゴルフの楽しみ方はモラルとマナーさえ守ればきっと自由であり、身勝手でいい。時として奇妙な方向へと流れ、凝縮される愛情。そんなゴルフへの偏愛の持ち主を求めて、巷で突撃インタビューを実施した。

@ジャパンゴルフフェア

足を踏み入れたのは今春、横浜市内で行われた国内最大級のゴルフ用品展示会、ジャパンゴルフフェア。約170のゴルフ製品メーカーのみならず、プロゴルファーや著名人も参加する年に一度のイベントだ。

全国のゴルフ好きが集う列をかき分けて、MCのコウタロウとディレクターのハシモトはパーカーに短パン、シューズにマスクに至るまで全身“緑色”の、明らかにヤベー奴を発見。場内の警備のユルさを心配しながらマイクを向け、コーディネートの源泉を恐る恐る探ると、男、「これは緑ではない」と憤慨し、「黄緑(キミドリ)である」と凛として言う。

彼に内在するゴルフ愛と黄緑との関係性のヒントが、コースに生い茂る芝生であろうと見るのは、いささか軽率。聞けば、黄緑色がイメージカラーなる女性アイドルを追いかけるうちにクラブを握っていたというから、きっかけは千差万別である。

ゴルフにクレイジーな人間は、自らをキミドリと呼べと宣う(のたまう)男だけではなかった。年甲斐もなくナイスショットにはしゃいで悲劇に見舞われた中年男性。サスティナブルな令和的ペットとの同伴ラウンドを楽しむ夫婦。ナイスショットのその先に壮大な夢を描く礼儀正しき少年。彼らのゴルフ愛は、嫉妬にまみれたちっぽけな承認欲求とは無縁、万人への等しい共感や理解など求めない。

この番組はゴルフを愛するすべての人を対象にインタビューを敢行し、その背景を世に広めようというちょっと迷惑でお節介な記録である。ゴルフ沼に片足を取られたヤツらの声を聞け―――