このコースで真の80台!

池越えには、徹底したリスク管理を! ホウライカントリー倶楽部(後編)

2015/10/30 09:00

浮島グリーンは距離が計算できるフェアウェイから攻める

クラチャンの磯さんとすっかり打ち解けたN村。残る9ホールも二人三脚で攻略を目指すが……

(前回までのあらすじ)
スコア90台で伸び悩むGDO編集部員・N村(40代・独身)。彼が目指すは、80台を上級者からも認めてもらえるような難コースで実現させることだ。最初の舞台は、ホウライカントリー倶楽部。だがデビュー戦はスコア105で、あえなく撃沈。
肩を落とすN村に手を差し伸べたのが、2014年のホウライカントリー倶楽部のクラブチャンピオン(クラチャン)に輝いた磯誠一さん(64歳)だった。ひょんなことからクラチャンと一緒に回る機会に恵まれ、洋芝の打ち方とグリーンの芝目の読み方に関するアドバイスを受けると、前半のOUTコースを40台でプレー。心躍らせながらINコースに向かうN村であった……。

笑顔でホームコースを楽しみ、闊歩するクラチャンの磯さん。その隣を数時間前のうなだれていた姿とは打って変わって、胸を張って歩くN村。ところが10番でダブルボギーを叩くと、ホウライカントリー倶楽部が容赦なく牙を剥く。
11番のパー4は、このコースの象徴とも言えるホール。359ヤードと距離こそないものの、浮き島グリーンを狙うセカンド以降のショットはプレッシャー十分。そして、高低差が強烈な2段グリーンも待ち受ける。

GDOスコア管理アプリで抽出したホール・バイ・ホールの難易度ランキングで3位(※)。N村も例に漏れず、先ほどのラウンドではダブルパーの「8」。その嫌なイメージが払しょくできないN村のティショットは、フェースのヒール側に当たり、力なく左サイドのラフに……。セカンド時点に来ると、グリーンまで180ヤード近く残っていた。

(※)GDOスコア管理アプリは、累計50万人以上のゴルファーに愛用され、プレー中でも片手で簡単にスコア登録が操作できる。その膨大なデータの中から、2014年9月1日~2015年8月31日の1年間で、ホウライカントリー倶楽部を回った平均スコア89以下の登録者のスコアをもとに集計。

(N村)先ほどは、同じようにラフから池ポチャ2発で5オン3パットだったんです。浮き島グリーンの絶景を楽しむ余裕なんてなかったなぁ。
(クラチャン)このコースは池が絡むホールが多くて、アイアンの距離感も大きなポイントです。とくに浮島のグリーンを狙うなら、距離をしっかり打たないと、大きくても、短くても池ですからね。
(N村)ラフの粘っこさには散々手を焼いてきたので、フェアウェイに刻みます。
(クラチャン)正解です。まだ距離も残っていますし、洋芝のラフは手強いですからね。

洋芝のような厳しいラフでは、フェースをスクエアに合わせず(写真左)、やや開いて(写真右)インパクトでつかまえる動きを加えると方向性が安定し、飛距離ロスも抑えられる

セカンドショットで刻むことを決断したN村。池手前のフェアウェイを目がけて、アドレスに入ると、すかさず磯さんから声がかかる。

(クラチャン)N村さんはラフでもフェアウェイと同じように構えて、打つんですか?
(N村)そうですよ。というより、そんなこと、考えたこともありませんが。
(クラチャン)ラフでは芝の抵抗が大きく、洋芝となればその度合も強くなります。その抵抗に負けると、右に飛んだり、距離が出なかったり、ミスが出やすくなりますよ。
(N村)確かに2度の池ポチャは、浮島グリーンの右と手前に落ちました。
(クラチャン)このコースはフェアウェイが狭いので、刻みのショットとはいえ油断禁物。前後左右に少しブレただけでラフに入りやすい。すると、またグリーンが狙いづらくなります。きちんとターゲットに打ちましょう!
(N村)では、どう打てばいいんですか?
(クラチャン)フェースを開いて構えることをおすすめします。右に飛ぶ恐怖感があるかもしれませんが、心配いりません。インパクトでフェースを閉じることでつかまえる動きをいつもより大きくするわけです。ボールがつかまるぶん、方向性が上がり、飛距離も落ちにくくなります。ただし、フライヤーを計算して短めのクラブで打ってみてください。
(N村)ほんとかな。では打ってみます。おおっ、狙いどおりの方向に飛んだ!

3打目地点に来ると、ラフまであとわずかだったことに少々動揺。やはり、フェアウェイから打つのとのでは雲泥の差

3打目で浮島グリーンを狙うN村。磯さんから指示された通り、ピンハイまでの距離をきっちり打ち、2パット。違う段のグリーンに乗せて3パットした、先ほどのラウンドの教訓を生かした。INコース最初の難関をボギーでしのいだとはいえ、12番ホール以降も防戦一方の状況は続いた。

ターゲットはなるべく池にかからないように設定する≫
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