ラフからのショット フェース「開く」or「開かない」、どっち?/教えて市原弘大編
『開く』と錯覚! 打ち出し方向の罠
「フェースを『開く』ときに注意したいのが、アドレスの向き。多くのアベレージゴルファーが勘違いしがちなのが、開いて打つとフェースが開いたままボールに当たってしまうのではないかという間違ったイメージ。ターゲット方向より右に飛び出すと錯覚してしまうのです。そこで陥るのが、目標の左を向いて調整してしまう間違ったアドレスです。
ボールは「構えたライン」に出る!
クラブを振り抜けば、必ずフェースは閉じます。どんなに開いても開きっぱなしでボールに当たることはありません。クラブは振り抜いた方向に飛び出すので、フェースは開いても、スタンスや体のラインは目標に対してスクエアに構えましょう。
『開かない』ときは、打ち込まない!
逆にフェースを『開かない』打ち方の注意点としては、なるべく打ち込むようなダウンブローの打ち方をしないこと。ボールが芝に浮いているということは、ティアップしているのと同じ状態。強引に上から下に向けてヘッドを入れる必要はありません。
FWのように払い打ち!
そこでおすすめする打ち方は、ヘッドを上から打ち込まず、横から払うイメージで打つ打ち方です。アイアンだからといって全てダウンブローで打たないといけないと思い込んでいる人も多いのですが、状況に応じてフェアウェイウッドのように払い打ちで打っていくとよいと思います。
無理と感じたら、「脱出」優先!
密度の濃い芝にボールが深く沈んでいるときや逆目が強いときは、安全確実に脱出することが最優先です。無理にヘッドを振り抜こうとすると、とんでもない方向にボールが飛んだり、手首を痛めることもあるので注意しましょう。ロフトの大きいクラブで、ヘッドを打ち込んだら終わり! 無理だと感じたらボールをフェアウェイに戻すことを優先することも、大叩きを防いでスコアアップを目指す得策と心得ておきましょう」。
解説/市原弘大
1982年5月29日生まれ、東京都出身。高校時代に日本ジュニアを制し、世界ジュニアに3年連続出場。高校卒業後すぐにプロ転向。アジアンツアーへの挑戦も意欲的に行い、2009年には賞金ランク13位に入る活躍を見せる。今季は昨季3年ぶりに奪回したシード権を生かし、更なる飛躍を目指す
撮影協力/ルコックゴルフ、ロイヤルスターゴルフクラブ