プロの目を盗め!

上りパットの“目”を盗め! 田村尚之編

2017/05/16 12:00

チャンスを確実にものにするには?

型破りな理論が次々に飛び出す元最強アマ・田村尚之プロ編は、いよいよパッティング編に突入! 今回も視線計測システムtobii Pro(トビー・プロ)グラス2を使い、田村プロの上りパットの視線を追う。チャンスとなる上りの傾斜、カップまで残り1~2m程度。入れごろ外しごろの距離で、しっかり決めきるためのパッティング術を学んでいこう。

ポイントは“狙い方” & “ボール位置”

正面→反対側→左右から、決められらたルーティンでラインを確認し、ストロークに入るプロ。気になるポイントはふたつ。ひとつは1~2mにも関わらずかなり強めに打ち出した点、もうひとつは、アドレスで視線を落としたボール位置が右足寄りにある点だ。

“パチンコの釘”が刺さっているイメージ!

(以下、田村尚之プロの解説)
上りでまっすぐなラインであれば、カップの土手にぶつけて落とすくらいのイメージで打っていきます。カップの先にパチンコ台の釘3本が刺さっている感覚ですかね(笑)。そこを目がけて勢いよくボールをぶつけていくイメージです。

曲がりは最小限! “直線的”に狙うべし

スライスまたはフック、どちらに切れるラインであっても、上りの場合はなるべく直線的に狙っていきます。しっかりと打ち、曲がり幅をできるだけ抑えようと考えます。基本的に上りでは、ボールが失速して大きく曲がることはないからです。

振り子の“最下点”にボールを置く

まっすぐ強く転がすためには、パターの芯でボールをとらえることが重要です。芯にヒットさせるには、振り子の最下点で打つことが肝心! 両手のひらを上下にずらさない合掌スタイルであれば、ボール位置は真ん中でいいのです。

通常グリップなら“右目の下”でよし!

通常のノーマルグリップなら、右手が左手より下になるので、最下点は真ん中より少し右にくるのが正解です。私の場合は、ちょうど右目の下あたりになります。このようにセットすると、アプローチの転がしのように、アドレスで肩が開くこともなくなります。

ボール位置は“グリップ”によって変わる!

雑誌などで書いている「パットのボール位置は左目の真下に」というセオリーは、あくまでも目安であって、万人にすべて当てはまるものではありません。グリップの握り方によって変えるほうが理にかなっていると考えています。ただし、クロスハンドなら左目の下で正解です!

上りパット、プロ目線をおさらい

【ここを盗め!】
・カップの土手に当てるつもりで打つ
・ボールはヘッド軌道の最下点に置く

取材協力/ゴルフ倶楽部成田ハイツリートビー・テクノロジー株式会社

【解説】田村尚之
1964年生まれ。サラリーマンを続けながら、独自のゴルフ理論を構築し、トップアマとして活躍。2013年にプロテストに合格し、2016年のシニアツアー「富士フイルムシニアチャンピオンシップ」でプロ初勝利を果たす