永井延宏のフェースコントロール

スイングの始動から腰までは、ヘッドを回転させない

2014/08/21 10:00

クラブを立ててテークバックできれば正しいスイングプレーンになる

テークバックでフェース面をスクエアからややシャットに保っていても、クラブヘッドが正しいスイングプレーンよりインサイドに倒れてしまうと、ボールの打ち出し方向を右に向ける要素となり、フェースの回転が起こり開いている状態となります。また、強いインサイドアウト軌道は、ボールを下からあおるようなインパクトになり、ダフりの原因になります。これを抑制するのが、「クラブを立てる」というイメージです。

テークバックの始動からフェース面を回転させないように意識しながら、8時の方向からクラブヘッドが手元のやや外側を通りながらトップに向かうように動かします。前回紹介したセンサーの文字を自分に向け続けるドリルと同じ動きです。この動きができれば、初動部の8時までフェースを開かない動きから、正しいスイングプレーンに沿ってトップ位置に向かう流れが出来るでしょう。

8時から12時はシャフトを半回転させるだけ

(正):グリップエンドと身体との距離はアドレスから8時の方向までは同じ距離を保つように意識しする(写真:左)。 (誤):ハーフバックまでにグリップエンドが身体から離れてしまうと、シャフトが寝てヘッドがイ…

フェースを開かないように、初動部(8時迄の横の動き)でクラブを立ててテークバックできれば、正しいスイングプレーンに沿ってクラブは動くのですが、注意すべき点があります。グリップエンドと身体との距離はアドレスから8時の方向までは同じ距離を保つように意識してください。ハーフバックまでにグリップエンドが身体から離れてしまうと、シャフトが寝てヘッドがインサイドに入る動きを誘発します。そしてトップ位置付近ではグリップエンドを右首のあたりに引き込み担ぐようなトップ位置になるので、プレーンから外れてクロスするパターンに陥ります。

グリップエンドを身体から離さずに正しく8時までテークバックできたら、グリップエンドを身体から離す様に左腕を伸ばし、コックを入れながらプレーンにクラブを乗せます。イメージとしては、8時の段階でプレーン上に沿って動いているクラブを、シャフトの真ん中から、プレーンに沿って半回転させる感覚です。ヘッドとグリップを入れ替えるような意識を持ってください。

8時から12時まではフェースは自然と開いていく

8時から12時までにプレーン上でシャフトを半回転させるという動きですが、イメージが沸きづらい方は、ペットボトル等でやってみましょう。クラブと同じように、キャップ側を斜め下に向け、8時の方向あたりからクルッと半回転させます。この時、ペットボトルでもスイングプレーンを意識して、その方向に沿って回転させます。側面左側をフェースに見立ててやってみるとよりイメージしやすいでしょう。8時から12時までのクラブの操作は、シャフトを半回転させるだけです。正しいプレーン上でシャフトを半回転できれば、自然とフェースが正しい位置に収まるのです。

正しくクラブを動かせば、フェースを開く意識は要らない≫
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