大人のゴルBODY

「プレー中の“間食”、何がイイの?」 食事編vol.3

2015/07/07 09:00

“間食”次第でゴルフが変わる…!?

トーナメント中継を見ていると、ツアープロがラウンド中にバナナやおにぎりを頬張っている様子をよく見かける。「ゴルファーの食事編」シリーズ第3回は、プレー中の“間食”に最適なものをお届けする。バナナ、チョコレート、お菓子…ラウンドに適した間食メニューとは? 今回も管理栄養士の島田さんにお話を伺った。

ベストチョイスは、やっぱり「バナナ」!

「プレー中の間食として、おすすめNO.1はバナナですね。バナナは、アスリートには切っても切れない食べ物。プロゴルファーの方もラウンド中に食べていますよね。バナナには吸収速度が異なる糖質が含まれているので、集中力もパワーも持続しやすいのです。また糖をエネルギーに変換する際に必要なビタミンB1や発汗で失われがちなカリウムもバナナには多く含まれます。

夏場は、適度に糖分と水分が摂れるのでスイカも良いですね。疲労回復を促すクエン酸が含まれるレモンもおすすめ。手軽に食べることができる果物は糖分・水分・酸味のバランスが良く、ラウンド中にリフレッシュするには持ってこいです!

夏場は、“プラス豆乳”で万全!

朝、あまり食べられなかったな~というときには「豆乳」をおすすめします。「豆乳」は良質なたんぱく質源であると同時にミネラルの宝庫。

筋肉の収縮に必要なマグネシウムとカルシウムがバランスよく含まれているので、筋痙攣やこむら返りの予防になり、疲労することなくゴルフのパフォーマンスが発揮できるはずです。バナナと豆乳は、プレー中の間食の”最強コンビ”といえるかもしれません。

「おにぎり」もOK… ただし“食べ過ぎ”に注意!

プレー中の間食として注意していただきたいのは“食べ過ぎ”!満腹になると、消化器官に血液が集まろうとします。また運動時はエネルギーを生み出すため大量の酸素を筋肉に届ける必要があります。酸素を運んでいるのは血液ですよね。

消化器官と筋肉、両方で血液が必要になるわけですが、体内の血液量は一定量ですから、どちらかが片手落ち、または共倒れ。消化不良を起こしてしまったり、パフォーマンスを十分発揮することが難しくなってしまうのです。

「おにぎり」は、プレー中の間食としても適していますが、できれば空腹度合に合わせて量を調整できるよう2、3口で食べられる小さめサイズを用意すると重宝です。夏場は管理が難しいと思いますが、抗菌作用のある塩や梅干しを効かせるか、クーラーボックスなどで保管すればいたむこともないと思いますよ。ハーフが終われば昼食が待っていますし、満腹よりも、”ちょっとお腹が空いたな”というくらいの状態をキープしましょう。

最高のパフォーマンスを!

皆さんの中には、プレー中にチョコレートやチョコバーのようなものを食べるという方がいらっしゃると思います。確かに甘い食べ物は一時的に疲れを癒す効果がありますが、食べ過ぎには注意してくださいね。イライラや注意散漫の原因は“シュガーハイ”かもしれません。(※詳しくは「食事編vol.2 “朝のコンビニ”買うべき『ドリンク』は?」を参照)

またこの春、WHO(世界保健機関)から「砂糖」に関するガイドラインが発表されましたが、健康的な生活を送るためには“1日25g”に抑えることを推奨しています。チョコレートバー1本で30g以上の砂糖を含む場合もありますので、とても厳しい基準ですよね。しかし、それくらい世界的に砂糖の過剰摂取は深刻な問題ということです。

皆さん今回のことを参考にして、間食を賢く取って最高のパフォーマンスができる態勢を整えてみてくださいね。

解説/ダイエットコンシェルジュ 島田奈美さん
特定保健指導員、病院栄養士、管理栄養士として多方面で活躍中。個々のライフスタイルや病態に合わせた健康改善の提案、内科外来の栄養相談ならびに病棟の入院管理計画書などを作成。パーソナルダイエットサポート、また講演会やセミナーなども開催している

撮影協力/有限会社カレーラ、武蔵丘ゴルフコース
イラスト/関谷学(GAKU)