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ミス直後のリセット術は?“渡邉彩香記者”がザンダー・シャウフェレに突撃取材「聞きたかった3つのこと」

2026/10/23 11:00
同じデサントゴルフに身を包む渡邉彩香とシャウフェレ。初対面で聞きたいことが山ほどあった?

同じデサントゴルフとウェア契約を結ぶ縁で、運命の出会いがあった――。

ベイカレントクラシックのプレイベントとして、「DESCENTE GLOBAL ATHLETE SESSION」が行われ、その場で渡邉彩香とザンダー・シャウフェレが顔を合わせた。身長は渡邉が172センチ、シャウフェレが173センチとほぼ同じ。さらに、二人は今年ともに33歳の同世代だ。

「2015年に22歳で賞金ランク6位に入ったのが自分のキャリアハイ。この年齢からでも過去の自分を超えて限界突破したい」と語るベテランの域に入った渡邉に対し、GDO編集部が特派記者任命。メジャー2勝のシャウフェレに、常にトップオブトップで戦えるその秘密を聞くべく“体当たり取材”を敢行してもらった。彼女が「どうしても聞いてみたかった3つのこと」をぶつけた。

【1】ミスショット直後の感情リセット法

渡邉:ミスショットを打ってしまった直後、気持ちをリセットするために自分にどんな言葉をかけていますか?

ミスショットをしたときの対処法はどうしている?

シャウフェレ:ミスが出て怒りやショックを感じるのは、人間としてすごく自然なことなんだ。だから怒りの感情自体を無理に消そうとはしないよ。

渡邉:感情を消そうとしないんですね。

シャウフェレ:そう。その代わり、一瞬で「これが長年やってきた自分の仕事なんだ(This is my job)」と自分に言い聞かせるようにしているんだ。怒りに溺れるのではなく、「プロの仕事」というフレームに意識を素早く戻す(Quickly jump back)ことで、自然と平常心を取り戻すことができるんだよ。

【2】難ライで考える「ダメージコントロール」とは

渡邉:コース上でタフなライにつかまったとき、どういう考え方で切り抜けていますか?

教えて、シャウフェレさま

シャウフェレ:「そこに打ってしまったこと自体が最初の間違いなんだ」と潔く認めることが大切だね。一番やってはいけないのは、そこから無理にパーを狙いに行ってさらなるミスを重ねること。

渡邉:無理に取り返そうとしないことですね。

シャウフェレ:その通り。間違いに間違いを重ねると「ミスの連鎖(Chain of mistakes)」が起きてしまう。だから一番ライの良い安全な場所へ落ち着いて戻し、ボギーで抑える「ダメージコントロール(Damage control)」を徹底するんだ。

【3】人間は「習慣の生き物」 だから同じチームで戦う

渡邉:長年ツアーの第一線で戦う中で、ずっと変えずに守ってきた軸や日々のルーティンはありますか?

毎日のルーティンにも興味津々

シャウフェレ:調子が良くても悪くても、毎日全く同じルーティンを守り続ける(Stick to the same routine)ことだね。練習を始める前に、必ず理学療法士に体を診てもらい、トレーナーとともに身体を整えてからクラブを握る。コーチである父、キャディ、パッティングコーチ、理学療法士…人間は「習慣の生き物(Creatures of habit)」だから、いつもの環境や仲間を大切にすることで力を発揮するんだ。だからチームの体制もずっと変えずに守っているよ。

渡邉:チームをずっと大切にされているんですね。私、今まで「自分で全部やらなきゃ」「周りに迷惑をかけたくない」って、何でも一人で背負い込んで戦う意識がすごく強かったんです。

有意義な一日に

シャウフェレ:一人で全部を抱え込む必要はないんだよ。

■取材後記

「肩の荷が下りてホッとしました」

「これまで『全部自分でやらなきゃ』と思い詰めていたけれど、ザンダーと話せて本当に憑き物が落ちた感覚です。一人での限界を認め、周りの人を信頼して頼りながら一緒に強くなっていけばいいんだって、すごく肩の荷が下りました」と渡邉は振り返った。

夢のような“記者体験”を終え、シーズン終盤戦に挑む

経験を重ねるほどゴルフの難しさを実感する中で見失いかけていた「自分自身の強みと戦い方」。しかし、世界王者シャウフェレとの対話を通じて、「この壁を乗り越えた先には、不動裕理さんや全美貞さんのようなレジェンドクラスの領域があるはず。一人で戦うのではなくチームとともに、ここから再び自分の最高地点を目指して挑戦していきます!」。“取材”を終えた渡邉の表情は晴れ晴れとしていた。(編集部・清野邦彦)