早起きは悩みを減らす 朝食時間コントロールの重要性
毎朝、何時に起きていますか? 「早起きは三文の徳」とよく言いますが、休日を含めて毎朝午前7時に起床している人は、遅く起きる人よりも悩みが少ないというデータがあります。IT企業の従業員にアンケートをとると早起きの方がワークパフォーマンスも高いということが分かっています。
早起きにはどんなメリットがあるのでしょうか。理由はいくつも考えられますが、その一つは食事時間をコントロールできるところです。会社によっては昼休憩の時間が決まっており、食事の間隔は朝食時間によって左右されます。
朝食が遅くなると、お腹が空く前に『もう昼食?』なんてこともあります。朝が遅いと昼を抜き一日2食にする人もいますが、一般的には食数が少ないと食後の血糖値が上がりやすく太りやすくなります。理想は昼食まで5時間程度空けること。
睡眠の質を高める方法は以前に紹介しました。朝に太陽の光を浴びるとメラトニンの分泌が抑制され、夜にしっかり眠気がくるサイクルになります。毎朝の起床時間をそろえるとメラトニンの分泌も同じ時間帯に一定され、就寝時間をコントロールしやすくなります。
早起きの二つ目の利点は、準備に時間をかけられるところです。ゴルフでもうまい人の方が早め早めに行動していることってありませんか? たとえばティイングエリアで準備不足に気づき、慌ててティショットを打ってミスをする。大きく曲げてしまい隣のホールから謝りながら急いで打ったとき、さらにミスが重なるとか。
これらは自分のペースを崩したからこそ起きるミスです。時間に追われバタバタと準備をするから準備不足が発生します。余裕を持って準備をすることでこのようなミスは減らせます。仕事でも同じです。ミスを繰り返してしまっている人は、起きる時間を早めることで解決に向かうでしょう。
さらにお金の使い方や交友関係にもメリットがあるかもしれません。これは私自身の経験ですが、ゴルフなど朝から昼にかけての出会いと、夜の場でのそれでは、前者の方が長期にわたって良好な関係を築けることの方が多いように思います。
もちろん人それぞれですが、早起きを続けると暗くなったら眠るというシンプルな生活になります。夜に飲み歩くことが減り、お酒に使っていたお金を仕事やゴルフ上達に向けた投資に回すことができます。運動不足解消にもつながります。メリットばかりの早起き。してみたくなりませんか?(平井孝幸・健康経営アドバイザー)
■ 平井孝幸(ひらい・たかゆき) プロフィール
株式会社イブキ代表。東京大学医学部附属病院22世紀医療センター 研究員。15歳でゴルフを始め、3カ月で「75」で回る。慶應義塾大学卒業後、ゴルフ事業で起業。2011年にIT企業に入社。15年から働く人の健康×パフォーマンスアップサポートを開始。19年に所属する企業が経済産業省と東京証券取引所から評価され、健康経営銘柄を獲得。近著に「仕事で成果を出し続ける人が最高のコンディションを毎日維持するためにしていること」