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スマホOFF 趣味を楽しみデジタルデトックスを実践

2022/03/03 13:00
手放せないんです…(Getty Images)

忙しく働くビジネスパーソンにとって、スマートフォンやPCは働き方の自由度を格段に高めたアイテムです。いつでも、どこでも、誰とでもコミュニケーションがとれるため、業務だけではなく日常生活にも欠かせません。

しかし、Appleの創業者であるスティーブ・ジョブス氏が、自分の子どもにiPhoneやiPadを使わせなかったのは有名な話です。子どもだから与えなかった、という理由だけではないでしょう。大人でもスマホが発するブルーライトの影響などで睡眠に悪影響が出たり、何時でも仕事の連絡を受けてしまうことへのストレスを感じたりしている人がいます。

2020年に厚生労働省主導で実施した調査によると、ある医療機関の精神科の初診患者の9割がスマホ依存症でした。世界的ベストセラーになった『スマホ脳』(新潮新書)では、便利さと引き換えになっている負の側面を、研究結果とともに紹介しています。

それでも、スマホやPCを手放すことがなかなかできない社会的背景を受けて、関心を集めているのが『デジタルデトックス』です。

好きなことや自分の時間に没頭する(Getty Images)

デトックスと聞くと、食事を摂取せずに一定期間を過ごすファスティングを思い浮かべる方もいるでしょう。デジタルデトックスとは、デジタル機器を使わずに一定の時間を過ごすことを意味します。

このデジタルデトックスを組み込める趣味としておススメしたいのが、ゴルフとサウナです。ラウンド中や往復の車内では、スマホに触れる時間がグンと減ります。また、木々や芝生など眼に優しい緑色に囲まれているため、眼精疲労が癒されると感じる人もいるでしょう。せっかくなので、スマホをロッカーに置いてラウンドに出るのはいかがでしょうか。

また、「ととのう」という用語で人気のサウナも、スマホから距離を置けます。リラックス効果や血行促進、自律神経の調節力を高める効果とともに、入室時はスマホを手放せます。ゴルフ→サウナというルートをたどれば、趣味を楽しみながら、日中の活動時間すべてでデジタルデトックスが可能なのです。(健康経営アドバイザー・平井孝幸)

■ 平井孝幸(ひらい・たかゆき) プロフィール

株式会社イブキ代表。東京大学医学部附属病院22世紀医療センター 研究員。15歳でゴルフを始め、3カ月で「75」で回る。慶應義塾大学卒業後、ゴルフ事業で起業。2011年にIT企業に入社。15年から働く人の健康×パフォーマンスアップサポートを開始。2021年、増田哲仁プロとウェルビーイングゴルフプログラム『TenSwing』を開始。近著に「仕事で成果を出し続ける人が最高のコンディションを毎日維持するためにしていること」