堀尾研仁のスイング解析レッスン

第11回 シャンクのメカニズム

2014/05/15 12:00

複数の動きが重なって起こる複合的なミス

堀尾プロ「シャンクとは主にアイアンで起こり、フェースの付け根にあるネックにボールが当たって、右方向に飛び出すミスのことです。まれにフェースのトゥ側に当たり、同じようなミスが出る場合もシャンクと呼ぶことがありますが、ほとんどがヒール側のシャンクです。シャンクのメカニズムは、複数のマイナスの動きが重なって起こります。また繰り返し出てしまうのもシャンクの嫌な部分。それにはちゃんとした理由があるのです。」

河本さんのインパクトゾーン

■ フェース角とクラブ軌道に注目!

フェース角がインパクトで30.7度と大きく開き、クラブ軌道が強いインサイドアウトになっている

■堀尾プロの解説

堀尾プロ「これは河本さんがシャンクを打ったショットのデータです。特徴的な部分が2つあります。1つはフェース角がインパクトで大きく開いていること。もう1つはクラブ軌道が強いインサイドアウトになっていることです。フェースが開いた状態でインサイドアウト軌道だと、身体からクラブを遠ざかる動きが強くなりフェースのヒール側やネックに当たりやすくなります。シャンクの原因はこの動きだけではありませんが、インサイドアウト軌道の河本さんのシャンクは、ほとんどがこのタイプのミスでしょう。」

まずはクラブ軌道を緩やかにすることが大切

堀尾プロ「シャンクは、通常のクラブの通り道がふさがれてしまうことで起こることが多いミスです。その主な原因は右ヒザの動きにあります。スイング中に右ヒザが前に出ることで、クラブの通り道をふさぎ、インサイドアウト・アウトサイドインのどちらのクラブ軌道でも、軌道の角度がきつくなり、ヒールやネックに当たってしまうのです。スイング中の右ヒザの動きは数値化されないので、シャンクに悩んでいる人は、まずクラブ軌道を緩やかにする練習をしましょう。インサイドアウト・アウトサイドインのどちらも、プラスマイナス5度以内が目安です。」

シャンクが出たらまず右ヒザを疑おう≫
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