プラス1

<プラス1>手首を痛めない!予防のエクササイズでパフォーマンスアップ

2019/11/07 07:33
手首の痛みを予防するエクササイズとは

打ちっ放しなどの練習場でボールを打とうとして、地面を叩いてしまう事はありませんか?

一般的にゴルフのスイングは、(利き手が右手の場合)左手が主導になる打ち方が余計な力も入らず良いスイングになります。疲れてきたり、力強いスイングをしようとすると、必要以上に右手に力が入ってしまいます。

手や指に力が入ったままスイングしてしまうと、姿勢が崩れてしまい、地面を叩いてしまったり、逆に空振りします。今まで利き手となる右手に力が入っていた人は、左手が主導となるスイングができると、手首の負傷を防いだり、パフォーマンスアップにつながるでしょう。

そこで今回はバックスイングからフォロースルーのときに、余計に手首が力まないためのメニューを紹介します。

スイング ドリル(リードハンド)

手首に負担のかからないスイングフォームをつくりましょう

このエクササイズは手首を固定させながら、体幹と肩甲骨によるスイングで、余計な手首の力みを解除するメニューです。※右利きの場合、左手がリード側、右手がサポート側となります。

1:(右利きの場合)リードハンドとなる左手で紙皿などを持ち、ゴルフのアドレス姿勢をとります。
2:短いバックスイングから短いフォロースルーを行います。
3:エクササイズ全体を通して、リードハンドの手首はまっすぐまたはわずかに曲がった状態をキープします。
4:スイング中、骨盤・体幹を回転させましょう。
5:紙皿を持った手は力まないように注意してください。
6:ゆっくりの速度から始め、手首に負担のかからないスイングフォームをつくりましょう。

スイング ドリル(バックハンド)

短いバックスイングから短いフォロースルーを行います

このエクササイズは手首のコッキングやヒンジ動作をスムーズに行うためのメニューです。

1:(右利きの場合)バックハンドとなる右手で紙皿などを持ち、ゴルフのアドレス姿勢をとります。
2:紙皿を持った手はひじを90度に曲げ、手のひらに物を乗せるように手首をかえした状態をキープします。
3:手首をかえしたまま、短いバックスイングから短いフォロースルーを行います。
4:ダウンスイングの際に、紙皿などが正面を向くように体を回転させましょう。
5:紙皿を持った手は力まないように注意してください。
6:ゆっくりの速度から始め、手首に負担のかからないスイングフォームをつくりましょう。

全身のエクササイズ

頭上の手を垂直に保つようにしてください

このエクササイズは、全身の回転運動と肩の安定性向上を組み合わせたエクササイズです。

1:右手で握り拳を作り、その上にティッシュの箱などを乗せて、腕を頭上に伸ばします。
2:両足を肩幅に広げ、頭上の握り拳をキープしたまま、体を回転させ、左手で右ひざに触れます。
3:お尻を後ろに引くようにしながら、体を回転させましょう。
4:頭上の腕を常に垂直に保つようにしてください。
5:元の姿勢に戻って10回繰り返します。反対も同様に行います。
6:余裕がある方は、ひざから下のすねや足首まで手を伸ばしてみましょう。

今回はバックスイングからフォロースルーのとき、手首の力みを防ぐメニューを紹介しました。

ティショットなどで飛距離を伸ばしたいときに、強いスイングを意識すると、普段以上の動きを強制されます。すると体は普段よりも動かされたくないと、防御反応として、力みが生じます。人は力む時、体の末端から力が入っていきやすいため、指や手首に力が入りやすくなります。その結果、指や手首に負担がかかります。

体幹や肩甲骨周りを柔軟に使うことが、結果的に指や手首の力みのないスムーズなスイングにつながります。手首の痛みを引き起こさないためのエクササイズとして、ぜひ実践してみてください。

(協力/株式会社ケアくる)

■ 齋木 拓(さいき・たく) プロフィール

鍼灸師/あん摩マッサージ指圧師/柔道整復師/日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
スポーツ整形外科、会員制スパ&フィットネスクラブ等で治療や運動指導の経験を積む。アスリートからスポーツ愛好家まで、幅広い年齢層への治療やリハビリテーションを通じて、日常生活やスポーツ競技への復帰をサポートしている。 痛みや不調に合わせ「より効率的な身体の使い方」ができるよう、治療とエクササイズを組み合わせた、総合的なコンディショニングを得意とする。現在は治療活動の傍ら、IT企業で従業員のパフォーマンスアップのためエクササイズ・トレーニング指導を行っている。https://carecle.com/detail/201 クリニックオフィシャルサイト:http://www.loople.jp/