「薄毛に影響するのは、キャップ? バイザー?」 ヘルスケア編
「AGAケア」についての疑問
女性はもちろんのこと、最近は男性の中でもその重要性が浸透してきている「エイジングケア」。その中でも、特に男性にとって気になるのは、薄毛、抜け毛へのケアではないだろうか。ということで『大人のゴルBODY』ヘルスケア編の第2回は、薄毛、抜け毛(AGA)についてのゴルファーが抱く疑問について、メンズヘルスクリニック東京の小林一広院長に答えていただいた。
(以下、Q&A形式/小林院長に質疑応答)
「帽子の蒸れ」は気にしなくてOK!
Q: 帽子の蒸れは、AGA(男性型脱毛症)に影響しますか?
A: 患者さんからも「(帽子をかぶると)蒸れて(頭皮に)良くないですよね?」とよく聞かれます。…ですが、帽子を必ず被っている野球選手はAGAになってしまうのでしょうか。他にも帽子を被って仕事をしている人はたくさんいらっしゃいますし、皆さんが薄毛や抜け毛に悩むということはありません。ですから帽子をかぶることが、直接AGAに影響するということはないのです。
蒸れや締め付けは、気にしなくて大丈夫です。ですから、これからはニット帽をかぶる機会も多くなると思いますし、皆さんも安心してラウンド時は帽子を被ってください。前回お伝えしましたが、紫外線から皮膚を守ることがお肌の健康を維持するためには重要。プレー中は、安全面という理由だけでなく、紫外線予防のためにも帽子をかぶることが大切なのです。そういう点ではサンバイザーよりキャップやニット帽をかぶることをおすすめします。
「脂症だから…」は理由にならない!
Q: 最近よく目にする「脂を取るシャンプー」、本当にAGAに効果があるのでしょうか?
A: 毛穴に詰まった脂が薄毛や抜け毛の原因になるか、ということなのだと思いますが、それであればシャンプーの機会が少ないであろうホームレスのみなさんは全員AGAなのでしょうか。ホームレスの方の毛穴は、お風呂に入ることも少ないでしょうから汚れているはずですが、どちらかと言えば髪の毛がフサフサの方が多いように感じますよね。
皮脂がなければ皮膚はボロボロになってしまいます。毛穴から脂が出て皮膚を守ることでお肌のスベスベ感は得られますので、あまりに皮脂を取り過ぎるのは良くありません。逆に乾燥肌の方がバリア機能が落ちてきて、皮膚にとっては危険な状態になるのです。また、脂取り紙で皮脂を取り過ぎるとさらに脂は出てきてしまいます。やり過ぎはよくありません。
ただし、皮脂が多い状態から起こる頭皮トラブルはあります。例えば脂漏性皮膚炎がそう。皮脂中の過酸化脂質による刺激やビタミンの欠乏、アルコールの過剰摂取、糖尿病などが原因となり、頭皮や顔面にふけのような付着物を伴う湿疹ですが、もしかゆみやフケなど自覚症状がある場合は、医学的な対処をした方が良いですね。