風の読み方 いまさら聞けない基本のキ 岡村優
「風の読み方」をレスキュー♪
【アマチュアゴルファーNさんの悩み】
「アゲンストだと思って打ったらオーバーしたり、フォローだと思って打ったらショートしたり…風の対応がまったくできていません。プロはどのように風を読んでいるのでしょうか?」
【岡村優のレスキュー回答】
チグハグなプレーの要因が、スイングではなく、風をちゃんと計算していないからというケースは意外と多いものです。そういった方は「何となく」で読んでいませんか? 今回は知っているようで意外と知らない風の正しい読み方を学びましょう♪
1.“あの動作”でティグラウンド上をCheck
最初にチェックするのは、ティグラウンド上の風向きです。芝を何本か指でむしり、ある程度の高さからパッと投げるおなじみの動作で判断します。ここで注意が必要なのは、判別できるのは地上だけであくまでも上空は含まれないことです。
2. ピンフラッグをCheck
次にチェックするのは、ショートホールならピンフラッグ、ミドルやロングホールでは吹き流しなどの目標物です。旗がどちらに揺れているかを見て、自分が立っているティグラウンドと一致しているかを確認します。
3. ティグラウンド周辺の一番高い木をCheck
次にチェックするのは上空です。まずはティグラウンド周辺で一番高い木を探します。葉や枝がどちらに揺れているか? 高い木を探す理由は、高ければ高いほどほかの木々に邪魔されず、より正確な情報が得られるためです。
4. グリーン奥の一番高い木をCheck
最後は目標であるグリーン奥の一番高い木を確認します。ここでは「3」で確認したティグラウンドの上空と同じ向きかどうかをチェックします。以上の合計4箇所のチェックを踏まえ、アゲンストかフォロー、また左からか右からかを総合的に判断していきます。
5. 優先順は“逆チェック順”
上記の4箇所で風向きが一致しない場合、優先するべき順番はチェック順の逆(4→3→2→1)と覚えておいてください。地上より上空。ティグラウンドよりグリーン。理由は、風にもっとも影響されるのが、打ち出し直後よりボールの勢いがなくなった軌道の最頂点から落ち際にかけてだからです。
6. 余裕があれば天気予報やレイアウトを加味
さらにツアープロは、追加要素として上空の雲の流れやコースレイアウト、天気予報なども参考にしています。ただし、これは中上級者限定かもしれません。風の流れは大まかに把握しつつ、余裕があれば地形や状況も加味して最終判断してみてください。
7. 悩んだら「短いほうのクラブ」で
最後に、上記のチェックをしてもいまいち風が読めない場合は、とにかく目標の距離をオーバーしないクラブを選ぶことです。距離を合わせにいくスイングではなく、短めのクラブでしっかりスイングすることで、風の影響を受けにくい球足の強いボールを打つことができますよ♪
【今回のまとめ】正しい順番で風を読む
・確認1.芝をちぎってティグラウンド上を読む。
・確認2.ピンフラッグの揺れを確認する。
・確認3.ティグラウンド周辺の一番高い木の揺れを見る。
・確認4.グリーン奥の一番高い木の揺れを見る。
・天気予報やレイアウトも加味する。
・番手選びに悩んだ場合は、短いほうを選ぶ。
取材協力/江戸崎カントリー倶楽部
解説/岡村優(おかむら・ゆう)
1997年生まれ、茨城県出身。小学生の頃にレスリングの全国大会で4連覇を達成。ゴルフは8歳から始め、13歳のとき出場した中国ツアーの大会で2位に入り脚光を浴びる。今季はステップアップツアー優勝とプロテスト合格を目指す。
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