【WORLD】1.2m以内をすべて決めよう by ブライアン・ゲイ
ショートパットを決められる理由
まず初めに、白状しよう。私は2011年のPGAツアーで試みたすべてのショートパットを決めたわけではない。5フィート(約1.5m)以内の1024パットのうち、決めたのは1006回だ(98.24%)。だから私のアドバイスが欲しくないというなら、それも理解できる。
冗談は置いておいて、ほとんどのショートパットを私が決められる理由は、私が理にかなった基本を守り、その基本から決して離れることがないからだ。もし、決めなくてはならないパットを普段からミスしているのならば、私のアドバイスが役に立つことだろう。
1. アライメント
最も大切なことはアライメントだ。私はカップまで4~6フィート(約1.2~1.8m)の距離を多く練習する。これらのパットを決めることで、あなたのアライメントの感覚が正しいということを知ることになる。パッティングを改善させるには、ボールの後ろに立ち、パターのシャフトでカップへの道を描く(写真)こと。シャフトが、ボールが転がる“ガイドライン”となるのだ。そして、カップ全体を見るのではなく、具体的にホールの一部に集中しよう。もし曲がるラインなら、高いサイドの、ボールが曲がってカップインするポイントを選ぶといい。
2. セットアップ
パターをあなたの腕、特に右腕の延長だと感じるようにしよう。パターを軽くグリップすることに加え、ボールは左足かかと(右打ちの場合)のちょうど内側(ボールの回転を良くするため)に置くようにする。右腕は、飛球線後方から見て、シャフトのラインと一直線に重なるように構えよう(写真)。ミスをしてもいいことなど何もないショートパットでは、パターフェースをラインに向かってスクエアに保つことが重要だ。そのため、右腕を使ってフェースをオープンやクローズにツイストさせないように心がけよう。
3. ストローク
メカニカルなことばかりにとらわれないようにしよう。心の中に描いたガイドラインに集中し、ボールをそのラインに転がしていくのだ。私が考えるただ一つのことは、フィニッシュに執着するということ。ストロークし、ボールがカップインするまでフィニッシュの状態を保つようにするのだ(写真)。頭は少しぐらい動いても構わないので、身体は動かさないようにしよう。カップの方向を見たり、パターを引き戻したりしたいという衝動に耐えるのだ。
PHOTOGRAPHS BY / J.D. CUBAN
米国ゴルフダイジェスト社提携
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■ ブライアン・ゲイ プロフィール
小柄な体格で飛距離では置かれるもグリーン周りのプレーはツアートップクラス。10年は平均パット数2位、パッティングの数字では毎年上位に入っている。94年にプロ転向、99年からPGAツアーに本格参戦。08年、世界ゴルフ選手権が行われていた裏開催「マヤコバゴルフクラシック」で初優勝。プロデビューから初優勝までにかかった試合数(293試合目)は現役選手の中で13番目に長い記録だった。淡々とプレーするスタイルで周囲の動向に左右されない精神力を持つ。09年「ベライゾンヘリテージ」では大会記録となる20アンダーで優勝、10打差での圧勝はPGAツアーの大会で4年ぶりの最多打数記録。