<ゴルフと筋肉>肩まわりのストレッチ
ローテーターカフは肩まわりの筋肉の総称
ローテーターカフとは「肩甲下筋(けんこうかきん)」「棘上筋(きょくじょうきん)」「棘下筋(きょくかきん)」「小円筋(しょうえんきん)」で構成される筋肉群の総称です。
肩甲下筋は体の前側、棘上筋は上方、棘下筋と小円筋は後ろ側に位置しています。これらの筋肉は肩関節の動きをつかさどっており、「回旋筋腱板(かいせんきんけんばん)」と呼ばれることもあります。
常に不安定な肩関節を支えているローテーターカフは傷めやすい筋肉のひとつで、強い負担をかけ続けると炎症を起こす場合があります。
腕を捻る、肩を動かす
ローテーターカフは上腕骨と肩甲骨をつなぐ役割、腕を捻る動きを担っています。肩を外に回す外旋、内側に回す内旋、水平に腕を前方や後方に動かす内転、外転、腕を上下に動かすなど、その働きは多岐にわたります。
このような動きは日常生活でも無数に存在し、例えばカーテンの開け閉めや、物をテーブルに置いたりなど、何気なく使われている筋肉とも言えるでしょう。スポーツでは、テニスなどのラケットを振ったり、球技ではボールを投げる動作、水泳では水を掻くなど、さまざまな動きに関わっています。
ゴルフではどう使われる?
ゴルフでも、ローテーターカフは重要な役割を担っています。クラブを振る動きを強く滑らかにするには、肩を無理やり動かそうとせず、肩甲骨や鎖骨に余分な動作をさせないように心がけましょう。
プロゴルファーにはこの筋肉群のストレッチを大切にしている選手が多くいることからも、ゴルフにとって重要な筋肉だということがわかります。加齢とともに老朽化しやすく、四十肩や五十肩の原因にもなりやすいので、日頃からケアを大切にしましょう。
ローテーターカフのストレッチ:その1
肘を曲げ、手の甲を身体の横につけ、反対側の手で肘を引く。肘を曲げた側の肩周辺のストレッチ感を意識しながら、痛みの出ないポイントで15秒キープ×3セット。
ローテーターカフのストレッチ:その2
腕を前へ伸ばし、もう片方の手で肘を支え、横へ引く。肩の後ろが引っ張られるのを感じながら、15秒キープ×3セット。
監修/ダンロップスポーツクラブ 流山おおたかの森 支配人:伊藤 宜充