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久々ゴルフその前に… アプローチ家練ドリル【リモートレッスン】

2020/06/08 17:00

以前と同じ、いやそれ以上に寄せたい

新型コロナウイルス感染拡大による自粛生活が解除され、そろそろゴルフ場へ行ってみようという人は多いのではないだろうか。ただ、プレーから離れている期間が長く、グリーン周りで四苦八苦しそう…とアプローチに不安を抱いている声が聞こえてきそうだ。そこで自宅でも寄せワン技術を磨くことができるドリルを、明確かつ分かりやすいレッスンで定評のある関浩太郎氏に聞いた。(※以下、関氏解説コメント)

距離感を磨く = ダフリ・トップ根絶が条件

アプローチの悩みで距離感がうまく行かないという人が多いと思います。ですが、距離感が把握できないという人の多くが、前提としてダフリやトップのミスを連発しているということが少なくありません。

体の軸が右に傾いてしまう人が多いと関氏

例えば、30ydを100球練習する際、ダフリやトップが交ざった状態で練習していても、なかなか30ydの感覚をつかむことは難しいです。先にトップやダフリを完全になくした状態をつくれば、距離感もおのずと身につくというのが、私の考え方です。

ダフリ・トップには2種類がある

ダフリ・トップには、厳密に2種類が存在することを頭に入れておきましょう。ひとつはアッパーブロー軌道でのダフリ・トップ。もうひとつが、ダウンブロー軌道でのダフリ・トップです。

ダウンブローであればミスは激減する

アマチュアは、前者のアッパー軌道が圧倒的に多いです。プロの場合、ダウンブローでのダフリ・トップはたまに起こすことはありますが、アッパーではほとんど起こしません。プロとの大きな違いは、アッパー軌道によるミスの多さ。ボール手前を大きくダフってしまうか、ダフリを嫌がりトップさせてしまうか―。この状況を打破するために、ダウンブローの基本的な打ち方を見直す必要があります。

L字のメモ用紙を使ったダウンブロードリル

ダウンブローを磨く練習として、ひざや腰くらいの振り幅で良いので、ウレタンボールを使って練習しましょう。その際に10cmほどのメモ用紙を半分に折り、L字の状態をつくります。ボールから20cm手前の位置に、そのL字に折ったメモ用紙をテープで貼りつけ、そこにヘッドが当たらないようにアプローチショットをしてください。

メモ用紙は縦10cm×横10cmほどのものを使用

まずはダウンスイングで紙に当たらないように、ボールをとらえる練習を行います。20cmをクリアできれば、次に10cm、5cm…と近づけて行ってください。また、ヘッドコントロールに慣れてきた段階で、20cm後ろのメモ用紙の頭をソールでトンと叩けるくらいになれば、自由自在にヘッドを操作できている証拠になります。

バックスイングは遠くに ダウンスイングは近くに

ポイントはバックスイングで紙に当たるようにヘッドを上げること。低く長くテークバックを行うことで、切り返し以降のダウンスイングでは、逆に軌道をやや鋭角に入れることができ、紙に当たらずヘッドを下ろしてくることができます。

人間の本能的な動きとヘッド軌道は関係している

野球のピッチャーがボールを投げる際、大きく腕を振りかぶった後に、手首を曲げながらボールを離します。ゴルフのアプローチ動作も同じ要領です。バックスイングで遠くにヘッド軌道を描いた後、ダウンスイングで体の近くを通すのです。

軌道の違いをつかむことが近道!

意外と20cm離しても難しいことが分かる

自宅でできるアプローチ練習法として、バックスイングとダウンスイングでの軌道の違いをつかんでおくと、実際コースに出た際に自然とダウンブローで振り抜くことができます。距離感を磨く前段階として、ダフリ・トップを根絶する反復練習を行ってみてください。

■ 関 浩太郎(せき・こうたろう) プロフィール

1974年生まれ、茨城県出身。高校卒業後に渡米し、カリフォルニアプロツアーを転戦。帰国後は有名クラブ職人に弟子入りし、クラフト技術を習得。現在は「SEKI GOLF CLUB目黒」を主宰。分かりやすく明確なティーチング&フィッティングで多くのアマチュアから支持を受ける。

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