天才の真似は無理！？ それでも取り入れたいマキロイのスイング

男子の海外メジャー初戦「マスターズ」が近づいてきた。今年も生涯グランドスラムがかかるロリー・マキロイに注目が集まるのは間違いないだろう。アマチュア憧れのかっこいいスイングに上達のヒントはないのか？ 近年はレッスン活動にも精力的な矢野東が分析する。

ポイントは肩と腰の捻転差

「米ツアーでプレーする選手はみんな天才。マキロイはその中でも天才です。彼らが子どものころからプレーして、自然と身につけたことを、アマチュアの皆さんは大人になってから頭で理解してやらなければならない。これはかなり難しいですよ」。マキロイの真似が容易ではないことは大前提。それでも、飛距離を伸ばすため、ドローを打つためには取り入れたい部分もあるという。

それは、肩と腰を一緒に回さないという点。「ダウンスイングでクラブが地面と平行になった時点でも、マキロイの右肩は後方（背中側）にあって胸が開いていません。一方で腰はターゲットの方に向き始めていて、普通に振ったらドローしか出ないというポジション。捻転差ができているので飛距離も出ます」。これができないからアマチュアにはアウトサイドインのスライサーが多く、飛ばないというわけだ。

マキロイに近づくための第一歩

ダウンスイングの途中をいきなり真似することはできないため、近づくには段階を追っていくしかない。「まずは肩を背骨に対して直角に回すこと。アマチュアはテークバックから肩と腰を平行に回してしまうので、ダウンスイングでは早く体が開いて、捻転差も生まれないんです」。マキロイへの道は一日にしてならず――。まずはこの第一歩からトライしてみよう。

取材協力／FIVE ELEMENTS