「人気NO.1ブランド」の新たな挑戦と原点回帰 プロとアマに“やさしさ”を提供する
2000年の発売以来、長らく国内売り上げナンバー1を誇ってきたブランドがある。ダンロップスポーツ「ゼクシオ」シリーズだ。初代から現行の「ゼクシオ12」までのシリーズと、11代目が登場した時に、新たなシリーズとして「ゼクシオ エックス」が誕生している。
すべてのモデルで貫いてきたコンセプトは、「飛び」「打ちやすさ」「爽快感」。その中で「1球目からナイスショットが出る」、「キャリーで気持ちよく飛ぶ」クラブを目指して開発してきた。
伝統を受け継ぎながら、新たなゼクシオを生み出す関係者の言葉を通じ、ゼクシオの歴史と今、そして未来に迫る。
「ゴルフを始めたときから『ゼクシオ』」の女子プロも
プロゴルファーは「難しくてハードなクラブを使う」という常識が変化してきている。クラブに“やさしさ”を求める選手が増え、アマチュアゴルファーでも扱えるクラブを使うようになってきた。
そんな時代の変わり目ともいえるタイミングで登場した「ゼクシオ」は、シニアツアー、女子ツアーを中心に一気に浸透した。つかまりが良く、キャリーで飛ばせるクラブはプロにとっても魅力的。その人気は一般層のアマチュアゴルファーにも広がり、2年ごとのリニューアルが常に注目を集めるロングセラーブランドへと成長した。
10年ほど前、若手女子プロに「なぜ『ゼクシオ』を使うのか」を尋ねると、「ゴルフを始めた時から『ゼクシオ』しか使ったことがない」という答えが返ってきた。レベルを問わず、あらゆる層の信頼を集めてきたからこその言葉なのだろう。
ツアー使用率が上がってきた「ゼクシオ エックス」
ただ、その後もツアーで圧倒的な人気を維持し続けたかというと、決してそうではない。各メーカーが発売する“ツアーモデル”がやさしさを備えるようになり、コンセプトは変わらなくても、ゼクシオの立ち位置はアマチュア向けと思われるようになった。特に近年は、ヘッドスピードが落ち始めたベテランに人気というイメージが強くなっていたはずだ。
しかし、今季はそんな状況が大きく変化している。2代目となった「ゼクシオ エックス」のドライバーが、ツアーでの使用率を伸ばしているのだ。