フジクラ特集
2024/12/25

ゴルファーの夢を実現 フジクラが生み出す垣根を越えた「刺激」

連載:老舗シャフトメーカーが誇る伝統と新たな血統

■マーク金井さんは常連 川上憲伸さんは初の決勝

第1回からダブルス部門で出場しているマーク金井さん。2022年大会では見事優勝。今大会も予選を突破して決勝の舞台へ。結果は16位(撮影:角田慎太郎)

大会を楽しみにしているのはジュニアだけではない。第1回大会(予選)から挑戦し、2022年に決勝ダブルス部門で優勝しているクラブアナリストのマーク金井さんは、今年も予選を突破して決勝へ。「アスリートライクなシングルからフレンドリーなダブルスまで、同じ舞台でできる。これからの若手選手とか、試合のチャンスが少ない選手らにとって非常に意義のある大会。ゴルフを盛り上げようという素晴らしい大会」と話す。

中部予選(ダブルス部門)を勝ち上がってきた川上憲伸さん。初の決勝は「試行錯誤しながらやっている中ではまあまあかな」と14位で終えた(撮影:角田慎太郎)

同じくダブルス部門で初めて決勝に進出した選手の中には、元プロ野球・中日のエース、川上憲伸さんの姿も。「ゴルフは想像通りにいかないという緊張感がある。予選は参加した感じだったが、決勝は恥をかけない。知らないコースで、知らない一般の方とプレーができて、全国のレベルもわかる」と大会の魅力を語る。ちなみに、使用シャフトは『ベンタス ブラック』の7X。夏場は8Xを挿すという“剛腕”だった。

■プロとアマ&ジュニアがお互い「刺激に」

女子の成長スピードに驚くという塩見好輝。7回目の今大会はプロ3位、総合6位だった(撮影:角田慎太郎)
2019年総合優勝の森雄貴も出場し、総合6位(撮影:角田慎太郎)
中里光之介は総合10位。同組のアマチュアが総合優勝した(撮影:角田慎太郎)
阿久津未来也はイーブンパー「72」。「今の子たちは物おじしないのはいいことだけど、ジュニアらしさがあってもいい」と今後の成長に期待(撮影:角田慎太郎)
前年総合4位の鍋谷太一。今大会はプロ7位、総合10位(撮影:角田慎太郎)
2022年総合優勝のすし石垣も出場した(撮影:角田慎太郎)

第1回大会で優勝した塩見好輝は7回連続出場で、いまや“ミスター・スピーダーチャレンジ”だ。「いつも女子なんですよ」と、今大会も中高生、一般アマチュアの女子3人と同組に。「でも女子のジュニアと回る機会はこの大会しかない。男子のジュニアに比べると成長が早く、出来上がっている印象。公式の試合ができるようなゴルフ場でできるのはジュニアにとってもいいこと。楽しみにしているアマチュアの方も多いのでぜひ続けてほしい大会」と話し、自身は「皆勤賞を目指す」と宣言した。

大会常連の永峰咲希。ドライバーのシャフトは「24 VENTUS BLUE」を装着(撮影:角田慎太郎)
プロ研修生部門で2年連続優勝の山内日菜子。「来年もかっこいい姿をジュニアの子たちに見せたい」(撮影:角田慎太郎)
ジュニアから「クラブの相談を受けました」と小滝水音。「楽しいし、刺激になる大会」とも(撮影:角田慎太郎)
濱田茉優は「この大会から未来のプロゴルファーが生まれれば」と期待(撮影:角田慎太郎)
4年連続出場の篠崎愛。同組のジュニアが優勝した(撮影:角田慎太郎)
仁井優花は「70」で回り、プロ7位(撮影:角田慎太郎)

女子プロでは、ツアー2勝の永峰咲希が今大会5回目の出場。同組の中高生について「自分がその年齢のときと比べると飛距離も出ているし、上手な選手が多い。普段と違った雰囲気の試合で緊張感もある」。昨年総合優勝の山内は「ラフでどう打つのか、練習ラウンドで大事なこととか、細かい質問でレベルが高いなと思った」と相談を受けながらのラウンド。「教えつつも自分にも言い聞かせて、刺激になった」と話した。

中学生2人と回った幡地隆寛。「彼らがプロになってくると思うと楽しみ」(撮影:角田慎太郎)
初出場の岡田晃平(右)は「これが僕の最終戦」と臨み、プロ部門優勝の山内と同スコア「68」をマーク(撮影:角田慎太郎)
ドライバーのシャフトは「24 VENTUS BLACK」を使う神谷そら。スタートホールでは「きょうイチ」ショットを披露(撮影:角田慎太郎)

また、日本ツアー2勝の幡地は「最近の中学生はメンタルもコントロールできている。いい印象を受けた」と感心。ルーキーで初シードを獲得した岡田晃平は今大会初参加。「僕は学生のときに、こういう経験がなかった。ツアープロと回れるのはすばらしい企画。見て学ぶことが大事なので、こういう機会はうらやましい」といい、女子ツアー1勝の神谷そらは「この大会から注目選手が出てくれたら」と期待を寄せた。

■次世代プロゴルファーへの道

山内(中央)ら各部門の表彰者。ジュニア優勝の野口笑里(前列左)とアマチュア優勝の岡田圭太(前列右)には「フジクラシャフトお仕立て」の賞品が贈られた(撮影:角田慎太郎)

競技(パー72)は「68」で回った山内が2年連続でプロ・研修部門優勝。「67」をマークしたアマチュアシングル部門1位の岡田圭太とジュニアシングル部門1位の野口笑里(関市立小金田中3年)が総合優勝をかけてプレーオフ(9番/パー3)となり、岡田がパーで決着をつけてアマチュアとして初めて総合Vに輝いた。

野口はツアープロとのラウンドはこれが初めてだったという。「ベストスコアで優勝できてうれしい。プロの方と回って優勝できたのは自信になります」と表彰式でようやく緊張がほぐれて笑顔に。「プロは高3の現役中に合格したい」と早くも将来を見据える。

総合優勝を果たした岡田は今年、ネバダ州立大学リノ校を卒業した22歳。帰国した際に初めて出場した今大会の予選を突破して臨んだ決勝だった。12月にはアジアンツアーのファイナルQTに臨んだ。「今年が終わったらプロになります」と力強く言い切った。

藤倉コンポジットの飯田さんは「ここに出て、プロになってまた帰ってきてくれれば」とアマチュア選手に期待。ゴルファーの夢を実現する全く新しいゴルフイベントから生まれた次世代の選手がプロとして活躍する日はそう遠くない。

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