#深夜試打

ペロッと開く弱点克服! 操作不要の直線番長「G440 K」/谷口拓也 #深夜試打

2026/03/26 20:00

上下左右の慣性モーメント値1万g・cm2超えから約2年、ピンの“10Kモデル”最新作「G440 K ドライバー」が登場した。前作「G430 MAX 10K ドライバー」よりもさらにその値を高め、さらなる安定性を追求しながら、同社が提唱する“飛び重心”設計を搭載。ブレないだけではない飛距離性能も進化させたピンのNEW“10K”を、ツアー通算2勝の男子プロ・谷口拓也が試打評価を行った。

「右への“開き”が解消! 置いた瞬間に確信できるスクエア感」

地面に置いてもフェースが開きにくくなったソール形状を評価

―率直な印象は?
「例えるなら『オートマチックに、真っすぐにだけ走りましょう』という超安心型のクルマのようなクラブです。余計なフェースの開閉をせず、いろいろ悩まずポーン!と気楽に打っても、理想的なストレートボールが打てる。ボールスピードに関しては、テーラーメイドやキャロウェイといった同時期発売の最新モデルには一歩劣る印象はありますが(平均66.3m/s)、その代わりに安定感と直進性は群を抜いているように感じます」

―構えやすさの評価は?
「今作は見た目が大きく進化したと感じました。これまでの同社ドライバーのイメージでは、シャローフェースで横に大きい分、地面にソールした際にフェースが右へ開いて見える傾向がありましたが、『G440 K』はその開き感が解消され、ターゲットに向けやすい。右に行きそうなネガティブなイメージが湧かず、目標に対してスクエアに構えやすい。自信を持ってアドレスできる据わりのよさは大きな進化といえます」

後方バックウエートがポジション変更できるように

―前作「G430 MAX 10K」との違いは?
「最大の進化は、弾道調整バックウエートがドロー・フェード・ニュートラルの3ポジションで変更できるようになった点でしょう。前作は固定式の1ポジションのみでしたが、今作はカスタマイズの割合が大きく向上しました。スピン量が多いと感じた場合でも、ロフト調整やウエートの移動によって、自分に最適な“真っすぐドカーン”という弾道を理想形に動かせる。チューニングの幅の広がりも、今作の大きな魅力だと思います」

―気になるマイナス点は?
「言わずもがなですが、打点が多少バラついても直進性を維持してくれる寛容性の高さは抜群の一方で、意図的に大きく曲げたり、弾道の高さを打ち分けるのは難しいです。寛容性とトレードオフになる部分ではありますが、操作性はマイナスと言わざるを得ません。特にフェードを多用して球を操りたい上級者にはやや不向きかもしれません。とにかくミスを最小限に抑えたい人、ドローヒッターで強い球筋を求めるゴルファーには、最強の武器になるでしょう」

「フェースのどの部分に当たっても真っすぐ飛ぶ」とその直進性の高さには太鼓判

―弾道は高め?
「そうですね。スピン量が多い分(平均3264rpm)弾道は全体的に高かったでしょうか…。もともと前作もマイクラブとして少し使用していた時期があったのですが、そのときはロフト9度モデルを8度に設定するなど、弾道の高い特徴を抑える工夫は必要でした。今作もその特徴は変わっていないので、購入する際のロフト選びや購入後の調整、またシャフト選びもヘッドの傾向を踏まえた選び方が必要かもしれません」

―どんなゴルファーに合う?
「ゴルフをもっとラクに楽しみたいエンジョイゴルファーに、ドンピシャの一本です。最近では、中空構造やポケットキャビティといった、操作性よりやさしさを重視したアイアンがトレンドになっていますが、そうしたクラブとの相性は抜群。逆にマッスルバックアイアンを愛用し、球を操ることを重視するゴルファーにとっては、このブレにくさが邪魔に感じてしまう可能性はあります。それだけターゲットが明確に分かれているということ。自分に合った選択がしやすいモデルであることは間違いないでしょう」

調整機能で誰もが手にできる“自分専用10K”【総合評価4.4】

「スピンが多すぎる…」やや高めの弾道に苦心していた様子

【試打結果(平均)】
総距離:256.7yd
キャリー:240.2yd
ヘッドスピード:45.8m/s
初速:66.3m/s
スピン量:3264rpm
打ち出し角:13.8度

【飛距離】4.0
【打感】4.5
【寛容性】4.5
【操作性】3.0
【構えやすさ】4.5

全て高得点の西川に対して【寛容性】3.0とメリハリのある評価に

・ロフト角:10.5度
・使用シャフト:PING TOUR 2.0 CHROME 65(S)、三菱ケミカル VENTUS Black 6(硬さX)
・使用ボール:横須賀グリーンゴルフ専用レンジボール

取材協力/トラックマンジャパン、横須賀グリーンゴルフ

■ 谷口拓也(たにぐち・たくや) プロフィール

1979年9月17日生まれ、徳島県出身。2003年のプロデビュー年に賞金シードを獲得。04年『アイフルカップ』で初優勝し、賞金ランク20位で最優秀新人賞を受賞。08年『サン・クロレラクラシック』で2勝目。数多くのトッププレーヤーを指導したコーチ、ピート・コーウェン氏に師事しレッスン技術を学ぶ。妻は国内女子ツアー3勝の一ノ瀬優希

ピン
10K飛。
発売日:2026/02/05 参考価格: 140,800円