“右へのスッポ抜け”を解決してくれる マジェスティゴルフ CONQUEST ドライバー
【ホッシー】
高級クラブメーカーとして君臨しているマジェスティゴルフから、新シリーズ「CONQUEST(コンクエスト)」が登場しました。ぜんぜん金ピカじゃないんですね。黒をベースとした、ものすごくシンプルなデザインに仕上げられています。
【ツルさん】
マジェスティというと金ピカのシニア向けクラブというイメージが強けれど、「CONQUEST」は若めのゴルファーもターゲットにして作られたブランド。今回の試打クラブに装着されている標準シャフトのフレックスTS(ツアーS)だと、クラブ総重量は307gと重めになっています。デザインがシンプルすぎて所有感には欠けますが、販売価格は一般的なドライバーと同じぐらいに抑えられています。
【ホッシー】
ヘッド形状は見事なぐらい、まんまるの丸型ヘッド。それに意外とディープフェース。構えてみると、クラウンにカーボンの編み目模様がうっすらと見えるぐらいで、転写マークなどもなく、目にうるさいところがありません。本当にスッキリしていますね。若干、フェース向きはフックかな。
【ツルさん】
ロフト角によって少しだけヘッド設計を変えてあって、10.5度だと少しフックフェース、9.5度だとスクエアです。シャフト重量がフレックスによって大きく変えられていることも特徴的。フレックスRだとクラブ総重量が285gになって、軽量ドライバーの部類に入ってきます。
【ホッシー】
ロフトとシャフトのチョイスによって、幅広いゴルファーが使えるようになっているんですね。ロフト角10.5度、フレックスTSの試打クラブを打ってみると…フェースの弾き感がとても強い! 飛ばせているフィーリングがあるし、打ち出し角、ボール初速、スピン量のバランスが良くて安定しています。ただし、球のつかまり感が強くて、思ったよりも左に飛びすぎるミスが多かったです。
【ツルさん】
フェースターンのさせやすさは、現行で発売されているドライバーのなかでもトップ3に入ると思います。「CONQUEST」は、大型ヘッドでも重心距離が短め。そのおかげでクルンとヘッドがターンします。今どきのドライバーヘッドは、慣性モーメントを高めるために重心距離を長く設計しているものがほとんどなので、貴重な存在ともいえますね。
【ホッシー】
シャフトはフレックスTSでもそこまで硬く感じないし、しなり戻ってきて球をつかまえる手助けをしてくれる感覚がありました。基本的には、球をつかまえきれないスライサー向けのドライバーなんでしょうね。
【ツルさん】
スライサーだけではなく、ゴルフ経験が長い一部の人にもハマりそうです。昔からゴルフをしている人のなかには、今どきの大型ヘッドがどうしてもスイングに合わなくて、右へのスッポ抜けのミスに悩んでいる人がいます。そういう人たちには、小ぶりのドライバーに近い感覚でボールコントロールしやすく感じられるかも。
【ホッシー】
そういえば、今となっては珍しい接着式ネックです。試打したあとに気付きましたが、シャフトは「スピーダー NX」のオリジナル仕様なんですね。どうりでシャフトでも球をつかまえやすいわけです。
【ツルさん】
ドローを打ちやすい設計のドライバーは他メーカーにもありますが、どれを使ってもイマイチだったという人にも、一度このドライバーを試してほしいです。他のモデルとは違った球のつかまり感が得られると思います。
■ 試打したクラブのスペック
マジェスティゴルフ CONQUEST ドライバー
●番手(ロフト角):10.5度 ●シャフト:SPEEDER NX HV340 ●硬さ:TS
■ マイクラブ情報
ホッシー:テーラーメイド SIM MAX ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:Tour AD PT-6 ●硬さ:S
ツルさん:キャロウェイ ローグ ST MAX ドライバー
●ロフト角:9度 ●シャフト:VENTUS TR BLUE 6 ●硬さ:S
■ ホッシー プロフィール
1978年生まれのGDO編集部員。以前に「ゴルフガレージ」で店舗スタッフをしていた経験があり、過去のゴルフクラブ情報にも詳しい。ドライバーのヘッドスピードは47m/sとアマチュアゴルファーにしては飛ばし屋。けれど、球が左右に散らばるのが悩み。持ち球は低めのフェードでアイアンも低弾道。平均スコアは95くらい。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ。シングルの腕前を持ち、ギア関連の記事を多く手掛けるゴルフライター。ライフワークとして、日々ゴルフの最新情報を収集している。ドライバーのヘッドスピードは45m/s前後。たいていカラダのどこかしらの箇所が痛く、自由にスイングできないのが悩み。いつもスイング改造中。現在の持ち球は中弾道のフェード。