打ちやすさと寛容性の好バランス スリクソン ZX5 Mk II アイアン
【ホッシー】
スリクソン ZX Mk II シリーズのアイアンは3モデルが展開されていて、今回は中間的なモデルの「ZX5 Mk II アイアン」を試打します。7番アイアンのロフト角は31度、装着されているシャフトは日本シャフトのオリジナル仕様「NSプロ モーダス3 ツアー 105 DST」です。
【ツルさん】
ボディはS20Cの軟鉄鍛造で、フェース素材にはクロムバナジウム鋼が使われています。ヘッド素材と構造、ロフト設定は前作の「ZX5」から変わっていませんが、新作はフェース裏側に設けられた「スピードグルーブ」という溝が拡大し、フェースの肉厚設計を最適化することで初速性能が向上しているようです。
【ホッシー】
構えてみると、これぞスリクソンという感じのすっきりとしたヘッド形状ですね。ヘッド自体は大きすぎず、個人的にはめちゃ構えやすく感じます。前作と見比べると、ヘッドの形状や見え方にはほとんど違いを感じません。では、さっそくツルさんから試打をどうぞ!
【ツルさん】
前作も良いアイアンでしたが、この新作はさらにイイ! まず、ボール初速がアップしているようですが、打感は弾きが抑えられていてソフトに感じます。薄い当たりのミスショットでも許容してくれて、左右のブレ幅も抑えてくれます。「扱いやすいアイアン」という表現がピッタリです。
【ホッシー】
僕も構えたときの印象よりもオートマチックに打ちやすいと感じました。ミスしても曲がりにくく、耐えてくれるアイアンです。
【ツルさん】
球筋を操作しようと思えばできるし、直線的にも打っていきやすい。やさしさがありながら、ラインを出すような抑えた球を打ちやすいことも魅力ですね。
【ホッシー】
弾道計測数値を見ると、確かにボール初速が出ているし、それでいてスピン量も確保されていました。飛距離を出しつつ、グリーンをしっかりとキャッチする球を打ちやすそうです。
【ツルさん】
コースで結果を出してくれそうなモデルですよね。もっとヘッドが大きくて曲がりにくいクラブは他にもあるけれど、振り抜き感が良くなかったり、右にまっすぐ打ち出すミスが出たりすることもある。そういう負のフィーリングが一切ありません。振り感と打ち味が良いうえ、ミスの許容性が高い。そのあたりが絶妙なバランスの好モデルです。
【ホッシー】
一見、前作からあまり変わっていないような印象でしたが、打ってみると進化を感じました。さらに完成度が高められていますね。
【ツルさん】
多くのアマチュアゴルファーが扱いやすく感じると思います。シリーズには他に2つのモデルが用意されているけれど、やっぱりこれがメインモデルでしょうね。
■ 試打したクラブのスペック
スリクソン ZX5 Mk II アイアン
●番手(ロフト角):7番(31度) ●シャフト:NSプロ モーダス3 ツアー 105 DST ●硬さ:S
■ マイクラブ情報
ホッシー:キャロウェイ X フォージド スター(2021)
●番手(ロフト角):7番(29度) ●シャフト:NSプロ モーダス3 ツアー 105 ●硬さ:S
ツルさん:タイトリスト T100 アイアン(2021)
●番手(ロフト角):7番(34度) ●シャフト:ダイナミックゴールド AMT ツアーホワイト ●硬さ:S300
■ ホッシー プロフィール
1978年生まれのGDO編集部員。以前に「ゴルフガレージ」で店舗スタッフをしていた経験があり、過去のゴルフクラブ情報にも詳しい。ドライバーのヘッドスピードは47m/sとアマチュアゴルファーにしては飛ばし屋。けれど、球が左右に散らばるのが悩み。持ち球は低めのフェードでアイアンも低弾道。平均スコアは95くらい。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ。シングルの腕前を持ち、ギア関連の記事を多く手掛けるゴルフライター。ライフワークとして、日々ゴルフの最新情報を収集している。ドライバーのヘッドスピードは45m/s前後。たいていカラダのどこかしらの箇所が痛く、自由にスイングできないのが悩み。いつもスイング改造中。現在の持ち球は中弾道のフェード。