“スポーツカー並み”高性能だが運転テクが試される キャロウェイ「パラダイム トリプルダイヤモンド ドライバー」
【ホッシー】
今回の「パラダイム トリプルダイヤモンド ドライバー」は、販売店を限定して展開するモデルです。そもそもダイヤの名が付くモデルは、ツアープロや上級者向けとして開発されています。パラダイムシリーズの他の3モデルはヘッド体積が460ccですが、こちらのモデルだけは450cc。見るからにヘッドが小さいですよね。
【ツルさん】
構えて思わず「ちっちゃい!」と声を出してしまいました(笑)。他の3モデルと比べると投影面積が小さく、本当に450ccあるのかと疑うぐらいです。フェースアングルは完全オープン、「左には引っかけさせない!」という雰囲気がクラブからひしひしと伝わります。
【ホッシー】
ソールには交換式ウエートが2つあって、標準設定では前方が2g、後方が14gとなっています。小ぶりヘッドでプロユースのモデルですから、今回の試打では前方を14g、後方を2gの“浅重心モード”にして挑戦してみました!
【ツルさん】
アドレスの時点でフェースが右を向いているので、つかまらなさそうな印象を受けます…。案の定、1球目は60ydぐらい右にすっ飛んでいくプッシュスライスになりました。2球目でつかまえにいったら、今度はスピン量1800回転ほどのドロップ気味なフックボール。相当やんちゃなモデルになっていて、到底僕の手には負えないです。
【ホッシー】
僕が打っても同じような結果でした。ロフト角9度のモデルをネック調整で11度にして打ちましたが、もともと球の低い僕の場合だとほとんど上がりませんでした。かなり手強いドライバーです…。ただし、奇跡的にナイスショットが出ると、そのときのボール初速性能はスゴイですよね。
【ツルさん】
ウエートを“浅重心モード”にした影響もあって、ものすごい強弾道が打てますし、ボール初速性能はパラダイムシリーズでいちばん高いと思います。けれど、いかんせん球をつかまえにくいし、上げにくい。操作性は良いと言えますが、ヘッド挙動はかなり機敏。まさにスポーツカーを運転しているような感覚で、アクセルとハンドルをコントロールできるスキルがないと性能を持て余してしまう。僕の運転技術だとガードレールにぶつけてしまいそうです(笑)。
【ホッシー】
自分でもビックリするようなナイスショットの数値も出ましたし、一発の飛びの魅力はあります。けれど、毎ショット集中して打たなきゃいけないので油断大敵。正直、しんどいです(笑)。
【ツルさん】
パラダイムシリーズらしく、「トリプルダイヤモンド」もオフセンターヒット時のボール初速の落ちにくさはピカイチです。そうした寛容性はあるけれど、その他の性能では打ち手を選びます。強弾道と操作性を求める人で、なおかつドライバーショットが得意な人向けのモデル。ソールのウエートを入れ替えて、後ろ側が重い“深重心モード”に設定すると、球が上がりやすくなって少しマイルドな性能になります。それでもプロユースのモデルという印象です。もし試打をする機会があるなら、標準設定のウエートの“深重心モード”で打ち始めて、さらに弾道を抑えたい人だけ“浅重心モード”にするといいでしょうね。
■ 試打したクラブのスペック
キャロウェイ パラダイム トリプルダイヤモンド ドライバー
●番手(ロフト角):9度 ●シャフト:Diamana GT 60 ●硬さ:S
■ マイクラブ情報
ホッシー:テーラーメイド SIM MAX ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:Tour AD PT-6 ●硬さ:S
ツルさん:キャロウェイ ローグ ST MAX ドライバー
●ロフト角:9度 ●シャフト:VENTUS BLUE 6 ●硬さ:X
■ ホッシー プロフィール
1978年生まれのGDO編集部員。以前に「ゴルフガレージ」で店舗スタッフをしていた経験があり、過去のゴルフクラブ情報にも詳しい。ドライバーのヘッドスピードは47m/sとアマチュアゴルファーにしては飛ばし屋。けれど、球が左右に散らばるのが悩み。持ち球は低めのフェードでアイアンも低弾道。平均スコアは95くらい。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ。シングルの腕前を持ち、ギア関連の記事を多く手掛けるゴルフライター。ライフワークとして、日々ゴルフの最新情報を収集している。ドライバーのヘッドスピードは45m/s前後。たいていカラダのどこかしらの箇所が痛く、自由にスイングできないのが悩み。いつもスイング改造中。現在の持ち球は中弾道のフェード。