7番でキャリー167ydの衝撃 タイトリスト「T400 アイアン」(2022年)
【シオさん】
「T400」は、7番のロフト角が26度という超ストロングロフトのアイアン。ヘッドが大きくてビックリしました。
【ツルさん】
タイトリストが日本市場向けに出したモデルで、今のところ本国アメリカでは未発売なんですよ。近年、日本では飛び系アイアンがよく売れているので、そうしたニーズに合うよう設計開発されました。今回のモデルは2代目、前作よりもさらにブレードが長く、ヘッドが大ぶりになっています。
【シオさん】
ヘッドが縦に大きいだけでなく、横方向にも分厚く、ソール幅もかなり広い。アイアン型ユーティリティのような形状をしていますが、ヘッドの体積でいうとウッド型ユーティリティに近そうです。打ってみると、よく飛びます。キャリーで167ydは驚きです。ただ、僕にはスピン量が少なすぎますね…。
【ツルさん】
シオさんはドローヒッターでもともとスピン量が少ないとはいえ、7番アイアンで打ち出し角15.5度、スピン量3000回転だとグリーンに止めるのは難しそうですね。
【シオさん】
でも、ツルさんが打つと、ちゃんとボールが上がるんですね。スピン量が5000回転以上入っています。
【ツルさん】
ヘッドが低重心化されていて、ロフトのわりに打ち出しから球が上がります。けれど、そもそも僕ぐらいのヘッドスピード(ドライバーで45m/s前後)のゴルファーが使うためのアイアンではなさそうだし、ヘッドスピードが遅めの人だと球が上がりきらない…。対象ゴルファーは限られると思います。
【シオさん】
持ち球の弾道が高すぎて、ボールを前へ飛ばせないと悩んでいる人が使うといいのかも。
【ツルさん】
少し気になったのは、スイング中にヘッドを重ったるく感じてしまうところ。カラダの回転でクラブを引っぱって振る人よりも、ヘッドをボールに「バチン!」と打ち込んでいくゴルファーのほうが合いそうです。かなりのワイドソールですが、形状に工夫があって打ち込んでも抜け感は良好です。
■ 試打したクラブのスペック
タイトリスト T400 アイアン
●番手(ロフト角):7番(26度) ●シャフト:NSプロ 880 AMC ●硬さ:S
■ マイクラブ情報
シオさん:タイトリスト T300 アイアン(2019)
●番手(ロフト角):7番(29度) ●シャフト:NSプロ モーダス3 ツアー 105 ●硬さ:S
ツルさん:タイトリスト T100 アイアン
●番手(ロフト角):7番(34度) ●シャフト:ダイナミックゴールド AMT ツアーホワイト ●硬さ:S300
■ シオさん プロフィール
1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ。シングルの腕前を持ち、ギア関連の記事を多く手掛けるゴルフライター。ライフワークとして、日々ゴルフの最新情報を収集している。ドライバーのヘッドスピードは45m/s前後。たいていカラダのどこかしらの箇所が痛く、自由にスイングできないのが悩み。いつもスイング改造中。現在の持ち球は中弾道のフェード。