「振れば振るほど低スピン!?」マルマン マジェスティ ロイヤル SP ドライバー
厚くインパクトすると“超”低スピンになる
【ミーやん】『マジェスティ ロイヤル SP ドライバー』は、従来の『マジェスティ ロイヤル ブラック ドライバー』の後継となるモデルです。ヘッド体積は460ccですが、長尺の影響もあって、構えてみるとヘッドが小ぶりに見えます。
【ツルさん】前作は、ヘッドスピードが速めのゴルファーにも対応する“振れる長尺”として開発されたドライバーでした。新モデルはフレックスSで総重量が293グラム、長さが46.5インチと考えると、ヤワなモデルではなさそうですね。しっかり振って、どんな性能なのかを確かめてみましょう。
【ミーやん】これは困りました。打つ球すべてが低スピンすぎてドロップしてしまいます。どうやって打っても、バックスピン量が2000回転未満になってしまいます…。
【ツルさん】僕も驚きました。“超”がつくほどの低スピン弾道です。長尺の効果もあって飛んでいますが、少なすぎて不安になるスピン量ですね。
【ミーやん】特殊な金型を使って超塑性加工という方法で作られた「スーパースパイダーウェブフェース」は、弾きがよくて好感触です。でも、このスピン量の少なさは、いかんともしがたい数値です。球筋が安定しません。
【ツルさん】あれ? ヘッドスピードを落としてゆったり振ると、2500回転ぐらいのちょうどいいスピン量になりました。
【ミーやん】ありゃま、本当ですね! 試しにヘッドスピード38m/sぐらいで振ってみたら、飛ばしに最適な打ち出し角とスピン量になりました。このドライバーは、速く振りすぎるとスピンが減ってしまうみたいです。普通は逆ですよね。どうしてでしょう?
【ツルさん】ヘッドではなくて、高弾性かつ低トルクの純正シャフトの影響かも知れません。もともとスピン量が少ないヘッドですが、ヘッドスピードを上げて振るとヘッドが厚く当たりすぎて、さらにスピンが減ってしまうみたいです。ヘッドの性能はニュートラルなので、スライサー、フッカーを問わずに使えると思います。
【ミーやん】推奨ヘッドスピードは、フレックスSで38m/sくらいでしょうか。
【ツルさん】本来はそうですが、ヘッドスピードを上げるとスピンが減るのを想定して、10.5度や11.5度のロフト角のモデルをチョイスして、しっかり振って使うのもいいと思います。コシのあるシャフトなので、ヘッドスピードを上げても物足りなさは感じません。これがハマると、めちゃ飛びするかもですね。
■ 試打クラブのスペック
マルマン マジェスティ ロイヤル SP ドライバー
ロフト角:9.5度、シャフト:MAJESTY LV520 for W、フレックス:S
発売日:2017年9月7日、価格:税抜120,000円(税込129,600円)
■ マイクラブ情報
ミーやん:ピン G30 ドライバー(ロフト角:10.5度、シャフト:オリジナルカーボン、フレックス:S)
ツルさん:テーラーメイド M1 460 ドライバー(ロフト角:10.5度、シャフト:UST マミヤ アッタス パンチ 6、フレックス:X)
■ ミーやん プロフィール
1978年生まれ、自分に合うクラブを求めて、片っ端から新製品の試打を行うエンジョイ志向のGDO編集部員。ヘッドスピード42m/s、持ち玉は低・中弾道のドローというか、むしろチーピン。チーピニストからの卒業を目指し、現在はスイングを改造中。
■ ツルさん プロフィール
1974年生まれ、シングルの腕前を持つ。とにかくボールを打っていたいギア好きのゴルフライター。メーカーの新製品発表会には出向くのはもちろん、毎年アメリカのゴルフ見本市「PGA SHOW」に行って最新クラブをチェックしている。ヘッドスピード46m/s、持ち玉は中・高弾道のドロー。