しっとり感が増した ミズノプロ 518 アイアン

フィーリングと扱いやすさを高次元で両立

【ミーやん】
ミズノのMPシリーズは、今季から「ミズノプロ」シリーズへと生まれ変わりました。販売体系もこれまでとは変わって、ミズノ推奨のショップでフィッティングを受けたうえでカスタムオーダーして購入するシステムになっています。用意されているヘッドは3種類で、今回試打する『ミズノプロ 518』は中間的な性能のモデルになります。

【ツルさん】
『518』は、ヘッド裏側の中央部をくりぬいて、そこに比重の軽いチタンをはめ込んだミズノ独自の「チタンマッスル」構造を継承しているモデルです。「チタンマッスル」というと、ルーク・ドナルドが使用したことで人気モデルとなった『MP-59』やその後継モデル『MP-15』を思い浮かべますが、『ミズノプロ 518』では新たにヘッドのトウ側に比重の重いタングステンが加えられました。ヘッド左右方向の慣性モーメントをさらに高めて、従来よりも安定性がアップしているそうです。

【ミーやん】
ヘッドサイズは大きすぎず、見た目にこだわるゴルファーにも好まれそうな適度な大きさです。打ってみると、ほんの少し弾いているような高めの打音ですが、インパクトでフェースにボールがくっついている感触もあります。他メーカーのフォージドアイアンの打感とは異なる、ミズノ特有のいい打感ですね。

【ツルさん】
歯切れのいいミズノの「カシュッ」とした打感は、海外ではよく“クリスピーな打感”と表現されています。『ミズノプロ 518』は、そんな従来の打感よりも“しっとり感”が増しているように思いますね。ミズノプロのアイアンには、これまでのフォージド製法をさらに進化させた「グレインフローフォージドHD」という新しい製法が採用されていて、さらに打感を柔らかくすると言われている「銅下メッキ」と呼ばれる処理がフェースに加えられています。どちらの効果が大きいのか分かりませんが、複合素材のヘッドでこの打感の良さを実現しているのは、本当にすごいと思います。

【ミーやん】
性能については、ヘッドの見た目よりは難しすぎず、寛容性が高そうだなという印象です。かといって、超カンタンなわけではなく、めちゃ飛ぶわけでもありません。前回試打したキャロウェイの『X フォージド アイアン』やタイトリストの『718 AP2』あたりが好敵手になりそうなモデルですね。打感の良さ以外で『ミズノプロ 518』の特徴はありますかね？

【ツルさん】
僕が見事だなと思ったのは、構えやすさです。ボール後方にヘッドを置いたときに、スコアラインの最下段がターゲットに対してビシッと真っすぐに向きます。フェースがかぶって見えてしまうアイアンが多いなかで、『ミズノプロ 518』にはそういった違和感がまったくありません。このヘッドの作り方には、ミズノのクラフトマンシップと繊細さを感じますね。

【ミーやん】
弾道計測値を見ると、ボクの場合は7番アイアンにしてはスピン量が少なめになりました。

【ツルさん】
アスリート向けアイアンのなかでは、ヘッドが少し低重心設計になっているのかも知れません。スピンが少なめなのは、風に強い球を打ちやすい現代的なアイアン性能だと思いますよ。

■ 試打クラブのスペック

ミズノプロ 518 アイアン
番手：7番、ロフト角：33度、シャフト：トゥルーテンパー ダイナミックゴールド 95、フレックス：S200
発売日：2017年9月15日、価格：1本税抜19,000円(税込20,520円)

■ マイクラブ情報

ミーやん：ブリヂストン ツアーステージ Xブレード 709 CB（番手：7番、ロフト角：32度、シャフト：日本シャフト NSプロ 950GH・フレックスS）
ツルさん：ブリヂストン ツアーB X-CB アイアン（番手：7番、ロフト角：32度、シャフト：日本シャフト NSプロ モーダス3 ツアー105、フレックス：S）