もはやスリクソン!?アッと驚く初速性能で飛距離☆5つ ダンロップ「ゼクシオ 14+」ドライバー
初代(2000年)の登場から四半世紀の歴史を重ねてきた「ゼクシオ」。2019年に発売された「ゼクシオ イレブン」以降は「ゼクシオ」と「ゼクシオ エックス」の2モデル展開を続けてきた。今回「ゼクシオ 14」ではモデル名を「エックス」ではなく「+(プラス)」に変更した。スタンダードモデルとの違いが気になるところ。ギア知識が豊富なミタさんがヘッドの特徴を解説。飛距離性能、打感、構えやすさを、アスリートゴルファーのコウタロウ(HS50m/s)とベテランゴルファーのシオさん(HS40m/s)が試打し、分析した。
女子プロが続々とスイッチ!マットクラウンの顔を絶賛
【ミタさん】
今回紹介するのはダンロップの「ゼクシオ 14+」です。女子ツアーでは青木瀬令奈、菅沼菜々などが正式発表前から試合で使いはじめて話題になっています。
【シオさん】
名前が「X(エックス)」ではなく、「+(プラス)」になったんですね。
【コウタロウ】
名前だけじゃなくて、仕上げが鏡面ではなくマットになってビックリしました。個人的には大賛成です。
【ミタさん】
「ゼクシオ」がマットブラックになるのは初めてですが、女子ツアーの選手からも「構えやすい」、「スッキリして見える」と好評のようです。
【シオさん】
前作「ゼクシオ X」はアクティブウイングが注目されていましたが、これは継続ですか?
【ミタさん】
「ゼクシオ 14+」ではNEWアクティブウイングとして進化してことで空力性能がさらに上がっています。数字としては抗力が27%、揚力が48%向上して、打点のバラツキを23%低減させることが実証されています(ダンロップ調べ)。
【コウタロウ】
私はシャフトを変えて打ってみたいのですが、調整機能は何か変わりましたか?
【ミタさん】
フェース角、ライ角、ロフト角を変えて12通りのポジションを選べることは変わっていません。ただ、ネック内部を中空にすることで約2グラム軽量化し余剰重量が生まれています。
【シオさん】
けっこう細かく色々変えているんですね。
【コウタロウ】
「+」も「ゼクシオ14」同様にフェースは新素材ですか?
【ミタさん】
もちろんです。「ゼクシオ 14」と同じシリコン配合の「VR-チタン」を採用しています。世界初採用のフェース素材で、「ゼクシオシリーズ」にとっては2006年発売の4代目「ALL NEW ゼクシオ」以来となるフェースリニューアルです。
【コウタロウ】
「ゼクシオ 14」はフェースの性能の高さを感じたので、「+」も飛距離が期待できますね。
下半期のドライバーで最速、最長飛距離を記録!
【ミタさん】
マットクラウンになった「ゼクシオ 14+」を構えた印象はどうですか?
【コウタロウ】
見た目はかなり「スリクソン」に近い。「ゼクシオ 14」に比べると、ひと回り小さく、ハイバックになっていて個人的にはプラスの方が構えやすい。
【シオさん】
顔はもちろん、据わりもいい。ポンと置いたときにフェースがスクエアにセットしやすい。
【ミタさん】
飛距離もボールスピードも良い数字が出ましたね。
【コウタロウ】
ボールスピードにはビックリしました。70m/sを超えてきたと思ったら、71、72、73m/sまで伸びて、試打をしながらワクワクでした。下半期に打ったドライバーでは初速も飛距離もNo.1。過去に「ゼクシオ」のドライバーを打っていてこんなに興奮したことありませんね。
【ミタさん】
前作「ゼクシオ X」とは違いますか?
【コウタロウ】
打球の強さが全然違う。新しいフェースが効いていると思います。
【ミタさん】
シオさんはどうでしたか?
【シオさん】
私は「ゼクシオ 14」より「ゼクシオ 14+」の方が打ちやすかった。ヘッドスピード40m/s前後で飛距離が250ヤード近く出ていたので、飛距離性能はかなり高めです。
【ミタさん】
「ゼクシオ 14」よりも力強い弾道でしたね。
【シオさん】
弾道としては中弾道で、スピンも少なめ。そのあたりも「スリクソン」に近い感覚でした。
【ミタさん】
打感、打球音はどうでしたか?
【シオさん】
アスリートが好む締まった感じの打球音。でも手に残るフィーリングとしては柔らかい。弾く感じではありません。
【ミタさん】
どんなゴルファーに向いていますか?
【コウタロウ】
今まで「ゼクシオ X」を使っていたゴルファーはもちろんですけど、「スリクソン」に手が届きそうなセミアスリートゴルファーでも十分に使える。「ゼクシオ」以上「スリクソン」未満みたいなゴルファーにピッタリだと思います。
【シオさん】
正直、シニアゴルファー向けという印象は全くありませんでした。今まで「ゼクシオ」を敬遠してきた40・50代のアスリートゴルファーでも使えると思います。
【ミタさん】
「ゼクシオ 14+」は、従来の「ゼクシオ X」と比較してさらにアスリートテイストが強くなったように思います。クラウンがマットブラックになったことで形状もシャープに見えます。スピン量は海外メーカーのスタンダードモデルに近いので、ヘッドスピード45m/sのゴルファーでも吹け上がることなく中弾道の強い打球が打てるヘッドでしょう。打球音も低音で締まった音。形状も弾道も打感もスリクソンに近くなっています。
【シオさん】
私は初代の「ゼクシオ」を使っていましたが、あの当時は「やさしいゼクシオ」ではなくてツアープロが使って飛ぶドライバーでした。「ゼクシオ 14+」は当時のようなアスリート系の雰囲気を感じました。
まとめ
■ 試打したクラブのスペック
ダンロップ ゼクシオ 14+ドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:スピーダーNX DST for XXIO(シオさん)、スピーダーNXゴールド50(コウタロウ) ●硬さ:共にS
■ マイクラブ情報
シオさん:スリクソン ZXiドライバー
●ロフト角:10.5度 ●シャフト:ディアマナ BB 53 ●硬さ:S
コウタロウ:コブラ DS-ADAPT LSドライバー
●ロフト角:9.0度 ●シャフト:Tour AD DI HM-6 ●硬さ:X
ミタさん プロフィール
1978年生まれ。かつてのサッカー少年が父の影響でゴルフを始めたのは高校生のとき。2014年にゴルフテックに入社し、レッスンコーチ兼クラブフィッターとして活躍した。現在はギア知識を活かして、コンテンツの企画を担当。洋服や車など好きな「モノ」への探求心が人一倍強く、作り手の素材や製法へのこだわりが大好物。デニムやスニーカーへの知識も豊富。
コウタロウ プロフィール
1985年生まれ。「日本一の漫才師」を夢見た幼少期を経て、学生時代はゴルフに没頭。日本アマなどに出場した。日本プロゴルフ協会(PGA)ティーチングライセンスを取得した2012年にゴルフテックに入社。長年、レッスンコーチを務めていたが、現在はコンテンツに出たり、作ったりしている。ヘッドスピードは50m/s前後。持ち球はフェード。最近は四十肩との付き合い方を模索中。
シオさん プロフィール
1967年生まれ。GDOでは古参の編集部員。若い頃は小ぶりヘッドのドライバーとマッスルバックのアイアンを愛用していたが、近年ではミスに強く、飛ばせるギアを好んで使用している。ヘッドスピードは40m/s前後。ミドルアイアンでグリーンに止まる球が打てないことが最近の悩み。持ち球は低めのドロー。平均スコアは80くらい。