日本シャフト特集
2022/06/13

ベテランツアー担当が実践するプロ対応の極意

連載:“こだわりの人”に聞くライフスタイル&仕事術
日本シャフトのツアー担当である石橋良一也のこだわりを聞く(撮影:岡崎健志)

技術、クラブ、ウェア……。ゴルフのこだわりは人それぞれ。そこに様々な楽しみ方が存在するからこそ、幅広い層に愛され続けているのだろう。日本シャフトは完全国内生産でスチール、カーボンの両方を扱うこだわりのシャフトメーカー。新たなシャフトを生み出す開発陣から、それを手にするエンドユーザーまで、同社の周りには“こだわりの人”にあふれている。

ツアー担当の役割と求められる資質

ツアー担当の仕事は「選手といかに信頼関係を築けるか」がポイントと語る(撮影:岡崎健志)

ゴルフクラブや用具メーカーにはツアー担当と呼ばれるスタッフがいる。プロの要望を聞き、よりその選手に合ったものを提供することや、新製品をテストする機会を作り、実戦投入してもらうことが主な役割となる。

日本シャフト営業部の石橋良一也(敬称略、以下同)はクラブメーカーの社員として10年、現職で9年と、20年近くツアー担当としてトーナメント会場に足を運んでいる。
「われわれの仕事は、選手といかに信頼関係を築けるかが大事なので、人の入れ替わりは少ない仕事です。私も長い方ですが、他社を見渡してもベテランの方が多いですね」

選手との信頼を築くための2つの流儀

信頼関係を築くために2つの流儀を実践する(撮影:岡崎健志)

“信頼”という言葉は、彼が仕事において強くこだわる大切なキーワードだ。どれだけ素晴らしい製品だったとしても、信頼関係がなければ試してもらうことができない。選手とあいさつを交わし、世間話をし、冗談を言い合う仲になって、仕事の話をするのはそれからだ。そして、シャフトについてのやり取りの中で、本当の信頼を勝ち取っていく。

その過程で、石橋には2つの流儀がある。
「仕事の話になったらちゃんとしますが、普段は気さくな感じで接しています。“真面目な営業マン”のような感じで製品の素晴らしさの話から入ると、選手の期待値も上がってしまいますからね」。いい意味でハードルを下げた状態からスタートするのが、ツアー担当としての仕事のコツといったところか。

もうひとつは、決してダメとは言わないこと。
「われわれから見て、絶対に合わないなと思うものでも、選手が使ってみたいのならば、絶対にNOとは言いません。『一本だけ作ってみようか。多分合わないと思うけどね』と言いながら試してもらいます。実際に合わなければ、正しいことを言っているということで信頼にもつながります。そうした積み重ねで最終的にはNOと言える関係にもなるんですけど、そこまで行くのは簡単ではありません」。石橋もプロを目指して大学まで競技を続けていたゴルファーだからこそ、新しいものにトライしたい選手の気持ちがよく分かるのだろう。

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