コンバース ONE STAR GFを試し履き「原型の世界観から逸脱せず」
GDO社員3人(シューズマニア室井、バイヤー塩田、編集部員柴田)が新作ゴルフシューズを試し履きする企画の2022春夏モデル編。今回は、コンバースの名作スニーカー「ワンスター」をゴルフ仕様にアレンジした「ワンスター GF」を試し履きした。
シューズマニア室井「アリかナシかで言ったら全然アリ」
1974年生まれのバスケットボールシューズ「ワンスター」。スニーカーとしての認知と人気は言うまでもないですが、ゴルフシューズとしては一体どうなのか。初めて試す名作スニーカーのゴルフモデルシリーズ。正直、ゴルフシューズとして受け入れるべきなのか…と、少し避けてきたところがありました。しかし、ゴルフの多様性を考える中でニーズの高さが解の一つなのだと。
ファッションを一番にするゴルフ。あるいは、スイング時のカラダのブレを分かりやすく知らせてくれるシューズ。そう考えると面白いです。とはいっても、伝えるべきは履き心地。スニーカーと正直大きく変わらないですが、アッパーはしっかり感があります。そもそも普段履きで、ややゆとりを持って縛っていることもあるかもしれませんが…。
そして圧倒的な低重心。ラウンド時もスイングには全く問題がありませんでした。それどころか、様々なシューズを試したこの日の“今日イチ”が出たのも事実。低重心でバランスが良かったのか、グリップ力に大きな期待がなかった分ゆっくり振れたのか。どちらにせよ良い結果が出ました。ソールの屈曲感も柔らかくて気持ちいい。インソールは比較的たいらな形状で、ほんのりと土踏まずのアーチを感じます。アリかナシかで言ったら全然アリでした(笑)。このシューズに合わせたオシャレコーデを探したくなる。そんなモデルです。(室井)
シューズマニア室井が動画で解説
バイヤー塩田「中敷きを追加すると履き心地が上がる」
ゴルフシューズ業界の中でも独自の路線を歩み、年々地位を確立しつつあるコンバースから「ワンスター」が新登場です。誰もが知っているコンバーススニーカーの定番モデル。デザインはほぼ変わらずゴルフシューズ業界に現れました。正直、初めて見たときに「今なら受け入れられる」「売れる」と確信を持った一足。理由は、昨今のゴルフ場のパブリック化、そしてモックネックやジョガーパンツといったカジュアルなアパレルが増えていること。流行を取り入れたファッションにワンスターを合わせれば、注目の的になること間違いなしでしょう。
履き心地としては、グリップ力は少し物足りなく、アッパーはかなり柔らかいので、傾斜地などでは足が靴の中で大きく動くのを感じます。ただ、平坦な場所でのショットや歩行には全く問題ありません。同ブランドの「オールスター」では多少薄く感じた履き口は、柔らかいクッショニングを感じ、より履きやすくなっています。
総評として、高価格帯の本格派ゴルフシューズと比べると物足りなさはありますが、コスパとしては優れていますし、河川敷やフラットなコースに行く際はコーディネートと合わせて楽しめる一足です。中敷きを追加すると履き心地が上がるのでオススメです。(塩田)
編集部員柴田「原型の世界観から逸脱せず」
個人的にコンバースを一言で表現するなら“青春胸キュンスニーカー”。中学生のころ夢中になっていたロックバンド「ザ・ブルーハーツ」のボーカル・甲本ヒロト氏が、ライブでコンバースを履いてステージ上を暴れまわっていたのに憧れて、ワンスターのほかにも、オールスターやジャックパーセルなど学生時代に何足も履きつぶしました。そんな40代男性は少なくないはずです。コンバースに限らず、私はこの手の名作スニーカー進化系シリーズの支持派。「性能とかじゃないのよ!」と元も子もないことを言いたくなりますが、履き心地をレビューします。笑
前置きが長くなりましたが…。パッと見はワンスターそのもの。サイズも普段履きと同様にちょっと大きめをチョイスしました。メーカーによると「撥水加工を施した通気性のあるソフトな質感のレザー」を採用しているためか、定番のワンスターよりも光沢がなくマットに見え、好みが分かれるポイントかもしれません。タンや履き口に使用している素材が定番よりも厚手で、足当たりが良く快適です。ゴルフ用にアレンジされたアウトソールも、見た目には比べなければわからないほど違和感がなく、なるべく原型の世界観から逸脱せずに、ゴルフシューズへと進化した印象です。
フィット感やグリップ力はゴリゴリのゴルフシューズと比べるとやや物足りなさを感じます。雨の日は不安がありそうですが、元がスニーカーなので柔らかくて歩きやすいし、疲労感はほとんどありませんでした。電車でゴルフに行くときや、練習場に家から履いていけるのも最高です。何なら会社に履いていっても誰からも突っ込まれなさそう。結局、この手のゴルフシューズは性能云々よりも、その歴史やカルチャー自体に価値があるのかなと思います。オールスター、ワンスターときたら、次はジャックパーセルでしょうか?(柴田)
商品スペック&フォトギャラリー
●タイプ=紐タイプ
●素材=アッパー:レザー/アウトソール:ラバー
●重さ=340g(26.5cm)
●サイズ=22.5~28cm(0.5cm刻み)、29cm
●幅=EE
●鋲タイプ=スパイクレス
■ GDO室井 プロフィール
GDOゴルフショップの新規事業担当。シューズ愛は中学時代の「エア ジョーダン」シリーズから始まり、学生時代には定期テストの時間が余ると問題用紙のウラにシューズの絵を描いて時間を潰していた。自宅の部屋に靴屋を真似たディスプレイ棚を設置し、それを見に来るだけの友人がいたほど。現在も約60足のシューズを所有している。
■ GDO塩田 プロフィール
GDOゴルフショップバイヤー。担当範囲はゴルフギア、シューズ、距離測定器等と多岐にわたる。ラウンド前には必ずコースレイアウトやコース設計家を確認し、マッチするシューズを選んでイメトレをするのが楽しみ。所有シューズは普段履きよりもゴルフシューズの数の方が多い。
■ GDO柴田 プロフィール
紆余曲折を経てGDO編集部へ。188㎝と長身で主に選ぶシューズは27.5㎝だが、リモートワークが続き、むくみが解消されたせいか足が小さくなった気がしている。公私含め年間約30ラウンドをこなし、ゴルフシューズは年に一度は履き替えるアベレージゴルファー。
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