マーク金井の試打インプレッション

ロイヤルコレクション BBD’S 104F ドライバー

2009/03/10 00:00

打ってみると?

試打クラブは10.5度の純正Rシャフトと9.5度のS(どちらもグラファイトデザイン社製)。クラブ重量、バランスはフレックスによって異なり、Rは303.7gでD1。Sは313.3gでバランスがD2.5。長さはどちらも45.25インチ(ヒールエンド法で計測)。硬さの目安となる振動数はRが237cpmで、Sが261cpm。Rは軟らかめの設定で、Sはやや硬めの設定だ。どちらも、ワッグルすると手元から中間にかけてしなりを感じる。リアルロフトを計測すると、表示10.5度に対してリアルロフトは約12度。9.5度表示で10.5度。フェースの向きは約0.5度フックフェース。アドレスすると、捕まりの良さそうな顔つきをしている(数値はすべて実測値)。

まずはロフトが多い方から打ってみた。切り返しでシャフトの中間部分がクイッとしなってくれるのでタイミングが取りやすい。インパクト音は好みが分かれそうだが、球離れは早めで勢いよくボールが飛び出す。真っ直ぐ打つつもりでスイングしたら、軽いフェードボール。見た目よりも捕まらない。

スピン量は予想通りかなり少なめだ。リアルロフトが多めなのにもかかわらず、フェース中央付近でも2600回転前後。フェースやや上で捕らえたら2000回転前後まで一気に減った。ボールとの相性もあるが、低重心の度合いはトップクラスであるのは間違いない。やさしくキャリーを出すことよりも、吹き上がりを抑え「高打ち出し、低スピン」で飛距離を稼ごうという意図が窺える。

9.5度に持ち替えると、ロフトが減った分だけさらに低スピン弾道で飛んでいく。こちらは、どこに当たっても吹き上がる球が出ない。そして、ロフトが減った分だけ捕まりが悪くなっている。「低重心=捕まりづらい」と言われるが、その傾向がハッキリと出ている。ただし、スピンが本当に少ないのでフェードでもぶっ飛び弾道になり、キャリーとランで飛距離を稼げた。

スイートエリアは460CCだけあって、見た目通りスイートエリアが広くミスにも強い。芯を外しても直進性のいい弾道を打ちやすいが、反面、ドロー、フェードを打ち分けようとしても、思ったほどボールは曲がってくれない。操作性を求める人よりも、とにかく低スピン弾道で飛したい人と相性が良さそうだ。

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ロイヤルコレクション
「強さ」をアピールしたドライバー
発売日:2009/02 オープンプライス