マーク金井の試打インプレッション

ナイキ サスクワッチ SUMO スクエア 5900 ドライバー

2008/03/04 00:00

打ってみると?

試打クラブは10.5度の純正シャフトSRと、10.5度のツアーAD N65GT(※以下ツアーAD)のSシャフト。SR装着が45インチで総重量が301.9グラム。バランスがD1.5。ツアーAD装着が45インチで314.2グラム。バランスがD3。硬さの目安となる振動数(※2)はSRが231cpm。ツアーADが269cpmというもの(ヒールエンド法計測(※3)&実測)。

SRシャフトはシャフト中間部分がしなるタイプで比較的軟らかめ。対して、ツアーADのSシャフトは手元側がかなり硬く仕上がっっている。ワッグルすると・・・硬さは2ランク以上異なる感じがする。

まずは軟らかい方の10.5度SRから打ってみると・・・カキーンという金属音とともに3番ウッドで打ったみたいな高弾道。重心が深いヘッドとシャフトのしなりの影響だろう。オートマチックにアッパー軌道で球を捕らえられるから、ロフト以上にボールが高く上がる。

ボールの捕まりもよく、低いスライスを打つのが難しく高いドローが打ちやすい。シャープにヘッドを返せるタイプではないが、ヘッドがターンする方向に動きやすいので捕まりのいい球が打ちやすい。クラブでドローを打たせてやろうと言う意図が感じられる。

ただし、力んで振り遅れると右にスッポ抜ける球が出る。ヘッドがゆっくりターンするタイプなので振り遅れるとフェースが開いたまま当ってしまうのだ。

続いてツアーAD。こちらは同じクラブとは思えないほどシャフトがハード。手元がしっかりしているので、ダウンでタメをちゃんと作れるとインパクトゾーンでヘッドが気持ち良く加速してくれる。こちらも弾道は総じて高めで、トウより上側で捕らえると「高打ち出し、低スピン」の飛ぶ弾道が打てる。ただし、打点位置がフェース下側にズレるとスピンが結構増える。フェース下部で球を捕らえやすい人が使うと、フェアウェイキープはやさしいが、ランで飛距離を稼げるタイプではない。

気になるスイートエリアだが、慣性モーメントの数値通り左右の打点のバラつきにはすこぶる強い。純正SRの方はトウダウンが強めに出るシャフト。ミスした時にトウ側に当たるが、球の曲がりは控えめ。トルクが多めのシャフトなので手には嫌な手応えが残るが、飛んでいく球は曲がりが少ない。重心深度が深く、重心アングルが大きいヘッドなので、球筋を打ち分けるのには適さないが、腕前にかかわらずオートマチックにフェアウェイキープを目指す人と相性がかなり良さそうだ。

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発売日:2008/02/01 オープンプライス