マーク金井の試打インプレッション

ミズノ MP CRAFT S-1 ドライバー

2009/08/04 00:00

打ってみると?

試打クラブは9.5度S。シャフトはミズノ純正クワッド6とクワッド7のバットスタンダード。名前が示す通り、6は60g台で7が70g台。バットスタンダードは手元をそれほど硬くしていないタイプだ。実際、ワッグルしてみても、手元から中間のしなりを感じやすい。振動数はクワッド6が257cpmでクワッド7が267cpm。6と7では重さが10g異なるだけでなく、硬さも結構異なっている。クワッド7の方はかなり硬めの設定で、SというよりはXに近い。長さはヒールエンド法計測で44.75インチ(メーカー公称値は45インチ)。バランスはクワッド6の方がD1で、クワッド7の方がD2。クラブ重量はクワッド6が312.3gでSが323.6g。スペック的には、どちらも今どきのドライバーの中では重量級の部類に属する。

ヘッドスペックは、フェース向きはどちらもオープンフェース。計測するとマイナス1.5度。ラウンド感が強いこともあって、アドレスすると、フェースは目標よりも少し右を向く。リアルロフトも非常に厳しく、9.5度表示でリアルロフトが約9度。(すべて実測)。

まずはクワッド6が装着された9.5度Sから打って見ると・・・ハードヒッター向けにしてはやや高めの金属音とともに、ライナー系の弾道でボールは前に前に飛んでいく。ストレートボールを意識してスイングすると軽いフェード弾道。オープンフェースに加え、ダウンからインパクトにかけてヘッドが返りづらい。ヘッドは小ぶりだが、シャープにヘッドが返る挙動は感じられない。重心位置が浅めで、重心角が小さいのだろう。その影響で、インサイドからあおって打ってもチーピン弾道になりづらい。反面、フェースを開いてテークバックしてアウトサイド・イン軌道で打つと、強めのスライスボールが出やすかった。

インパクトの感触はアスリート向けにしては球離れが早め。そして音は金属的で弾き感が強めだ。芯で捕らえるとボールが勢いよく飛び出しスピンも適度に入る。ただし、打ち出し角が低めなので、ボクのヘッドスピード(約46m/s)だと、吹き上がる感じにはならない。

フェースはややシャローなので、ティアップをいつもの高さにして打つとオートマチックにフェース上部に当たり、スピン量は2400~2800回転。フェースセンターで打つとスピンがやや増えることを考えると、重心位置はそれほど低くなさそうだ。

クワッド7に持ち替えると弾道はさらに低め。内野手のすぐ上を飛ぶセンターライナーのような弾道キャリーよりもランで飛ばしたくドライバーだ。シャフトはクワッド6、7とも切り返しで手元から中間部分がしなり、ダウン以降はゆっくりしなり戻るタイプ。インパクトゾーンで先端部分の走り感が少ないので、自分のパワーでしっかり振り抜きたい人と相性が良さそうだ。

クラブを計測してみると?≫
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ミズノ
ちょっと小振りな425ccで弾道を操る
発売日:2009/06/12 オープンプライス