ミズノ MP-600 ファーストトラック ドライバー
打ってみると?
試打クラブは表示10.5度の純正SRシャフトと、表示9.5度の純正Sシャフト。
どちらも長さは44.75インチ。クラブ重量は純正SRが309.4グラムでD1.5。純正Sが312.5グラムでD1.5というもの。プロ、上級者向けの「クラフト」に比べるとやや軽めの仕上り。硬さの目安となる振動数はSRが250cpmでSが269cpm(すべて実測値)。こちらは「クラフト」に比べるとハードな設定だ。特にSの方は、ワッグルすると「えっ、Xじゃないの?」と勘違いするぐらい手元側が硬い。ちなみに、キックポイントは中調子とメーカー側は表記している。
まずは10.5度のSRから打ってみると・・・切り返しでシャフトの手元側がクイッとしなる。フェースにボールが一瞬吸い付き、そこから勢いよく飛び出す。打音は高過ぎず低過ぎず、心地良い感触が手に残る。弾道的には、やや低めの弾道でスピンは総じて少なめ。フェース中央で捕らえると2600~2800回転。吹き上がる感じはなく、オートマチックに低スピンの飛ぶ弾道が打ちやすい。球が低くて困っている人よりも、吹き上がりを抑えたい人が飛ばせる感じがした。
続いて、9.5度のS。SRに比べると、シャフトもロフトもハードだ。ヘッドスピードをかなり要求するスペック(45m/s以上)、それをクリアすれば、低スピンの強い球で飛距離を稼げる。シャフトはSの方が弾き感が強く、しなり戻りもシャープ。切り返しでしならせるパワーがあると、ダウンからの加速感はSの方が味わえるだろう。
両スペックとも、前に前に飛ぶタイプ。アッパーで捕らえても上がり過ぎる気配がなく、スピン系ボールを使って低スピンで飛ばしたい人と相性が良さそうだ。
スイートエリアは460CC級の中では平均的。スイングとの相性もあるが、ヒール側で捕らえた時よりもトウ側で捕らえた方が、飛距離ロスが少なく、曲がりの度合いも少なめだった。