マーク金井の試打インプレッション

キャロウェイゴルフ DIABLO EDGE ドライバー Red

2010/07/20 10:00

打ってみると?

試打クラブはロフト10度。シャフトは純正の55W。10度表示でリアルロフトは11.75度。フェースアングルは+0.75度。フェースが面長なこともあって、構えるとフックフェースなのがハッキリ分かる。フェースが被って見える。フッカーよりもスライサーが構えやすい顔付きだ。フェースの厚みは約54ミリ。フェースの厚みはややシャローで、ヘッド後方はシャローバック。重心を低く、そして深くしようとする形状だ。

シャフトは硬過ぎず、軟らか過ぎず。ワッグルする中間部分がクッとしなる。振動数は240cpm。市販ドライバーのSにしては平均的だ。ラブ重量は308.8gでバランスはD2。長さは実測で44.5インチ。やや短めの設定でバランスが少し重いことを考えると、ヘッド重量は重め。200gを少し超えていそうだ。

アイアンで肩慣らし後、「レッド」に持ち替えて打ってみると、1発目から軽いドロー弾道。「パシューン」とやや控えめな金属音とともに、ボールはゆっくり飛び出していく。フェースはかなり面長だがつかまりがいい。フックフェースに加えて、重心アングルの大きさが影響しているんだろう。ダウンからインパクトにかけてヘッドが返りやすい。スライサーがドローを打てるほどではないが、つかまりは平均以上だ。

続いてつかまり具合を確認するために、アウトサイド・イン軌道でスライス、インサイド・アウト起動でフックを打ってみると・・・どちらも曲がりは少なめ。重心距離が長く、重心深度が深いので、良くも悪くもヘッドが動きづらい。球筋を打ち分けるのには適さないが、オートマチックに曲がりの少ない弾道が打てる。ミスに強いドライバーだ。

芯を喰った時の弾道をチェックすると・・・スピン量は2600~2900回転。吹き上がりを抑えることよりも、安定したキャリーを出しやすい。また、打ち出し角度も高めなので、オートマチックに高弾道が打てる。

そして試打して印象に残ったのがスイートエリアの広さ。打点位置がボール1個分ぐらいズレてもヘッドが大きくブレない。芯を外しても初速、スピン量の変化も少なく、弾道が実に落ち着いている。

シャフトも上級者よりは初・中級者を意識したセッティング。切り返し時に中間部分が大きくしなり、ダウンからインパクトにかけてゆっくりしなり戻る。シャフトでヘッドスピードを上げたい人や、シャープなフィーリングを求める人には物足りないが、スイングが乱れてもシャフトの挙動が安定している。クラブでミスを減らしたい人には、非常に扱いやすいシャフトだ。

見た目ほどスライサー向けではないが、ヘッドもシャフトもミスに強い。ドライバーが苦手な初・中級者や、ドライバーでOBを減らしたい。そんなゴルファーには「DIABLO EDGE ドライバー Red」は力強い武器になるだろう。

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キャロウェイ
打ちやすさを重視したドライバー
発売日:2010/03 オープンプライス