グローブライド オノフ ドライバーXD
打ってみると?
試打クラブはロフト10度。シャフトは純正のSR(MP-510D)、10度表示でリアルロフトは12度。フェースアングルは見た目通りフックで、+2.25度と強めだ。ライ角もアップライトで62.75度。左のミスを嫌うフッカーよりも、つかまりを求めるスライサー向きの顔付きだ。
シャフトは軟らかめの設定。ワッグルする中間部分がクッと大きめにしなる。振動数は231cpm。市販のアベレージゴルファー向けのSRとしては平均的。クラブ重量は296.9gでバランスはD1。長さは実測で45インチ。
シャフトに合せて軽めにスイング(ヘッドスピード43m/s前後)してみると、「カキン」と高めの金属音とともに、強めのドローボール。ストレートに打つ感じでスイングすると必要以上につかまる。フックフェースが強めになのに加えて、ヘッドもシャフトも左にターンしたがる挙動が手に伝わってくる。重心距離の短さを感じ、つかまりの良さが手に伝わってくる。
つかまり具合をさらに確認するために、アウトサイド・イン軌道で打って見ても、ヘッドの挙動が変わらない。スライスを打つ感じでスイングしても右曲がりの度合いが少なく、コスリ球になりにくい。スライサーが使えば、確実に右OBを減らせる。反面、インからあおって打つと強烈なフックになってしまう。スイートエリアは見た目通り。芯を外すと少し距離が落ちるが、つかまりは悪くならない。
芯を喰った時の弾道をチェックすると・・・スピン量は2800~3100回転。重心が高めで、安定したキャリーを出しやすく仕上がっている。アゲインストで距離を稼ぐことよりも、ヘッドスピードが遅めでも高弾道が打ちやすいタイプだ。
シャフトはグローブライドならではで、心地良いしなり感が手に伝わる。切り返しでは中間部分が大きめにしなり、ダウンからインパクトにかけてはムチのようにシャープにしなり戻ってくれる。シャフトのしなり量が多いタイプで、ノーコック気味のトップを作る人や、切り返しでコックが早めにほどける人と相性が良さそうだ。そして、先端側のしなり戻りが良いので、シャフトでもつかまりが良くなっている。「XD」シリーズは、見た目通りドローがオートマチックに打てるドライバー。またスライサーには右へのミスを確実に軽減してくれる力強い武器になるだろう。