マーク金井の試打インプレッション

コブラ S3 ドライバー

2011/02/22 10:00

打ってみると?

試打クラブは10.5度。シャフトは純正の「モトーレS3」のSR。スペックを計測すると、リアルロフトが11.5度でフェースアングルは±0度。弾道調整機能で捕まる状態に調整すると、フェース向きは+1度でリアルロフトが12.75度に増える。捕まらない状態に調整すると、フェース向き-1.25度でリアルロフトが10.5度と減ってくる。調整幅は±1度ぐらいだ。

長さは45.25インチ表示で、実測値も45.25度(ヒールエンド計測)クラブ重量は309.4gでバランスはD2。硬さの目安となる振動数は239cpm。米国メーカーのクラブにしては、軟らかめの設定。実際ワッグルしてみても、手元から中間部分にかけてクニャッと大きめにしなる。

実際に試打してみても印象は変わらない。「これってRなの?」というぐらい切り返しでシャフトが大きくしなり、ダウンからインパクトにかけてゆったりしなり戻る。インパクト音は「スパーン」と中ぐらいの金属音。ボールを包みこむ感触が心地良く、ボールは力強く飛び出していく。フェース面が円形で大きいのが影響しているのだろう。フェースの弾き感が良くて、弾道計測器でチェックしてみてもボール初速が出やすい。

スピン量は少し多めで、芯を喰った時のスピン量は2700~3000回転。フェースのやや上部で捕らえてもスピンが減りづらい。重心位置は見た目よりも高そうだ。低スピンで飛ばすことよりも、キャリーを出しやすく仕上がっている。スイートエリアについては見た目通り広く、打点がバラついても方向性、飛距離が安定している。

ヘッドの基本性能はニュートラルから、やや捕まらない。ニュートラルなポジションでストレート弾道を打とうとすると、ストレートから軽いフェード弾道。重心距離が長めで、重心深度も見た目ほどは深くなさそうだ。ヘッドはゆったり返る感じで、右へのミスをとにかく減らしたいスライサーは、フックフェースに調整した方が扱いやすいだろう。逆に、左のミスを減らしたい人はオープンフェースに調整することで、確実に捕まり過ぎを軽減できる。

シャフトは切り返しで中間部分が大きめにしなり、ゆったりしなり戻るタイプ。ヘッドスピードに関係なく、ダウンでタメが深い人よりも、タメがほどけやすい人の方がタイミングが取りやすい。今回はロフトが10.5度と多め。シャフトもSRだったこともあって、ボクのパワーにはややアンダースペック。ボールが高く上がり過ぎることもあったが、ミート率が不安定なゴルファーには、フェアウェイキープ率を上げられるだけでなく、飛距離アップも狙える魅力的なドライバーだ。

クラブを計測してみると?≫
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コブラ
3方向に可変可能なディープフェース
発売日:2011/02/18