ダンロップ ゼクシオ フォージド ドライバー(2011年モデル)
打ってみると?
試打クラブはロフト10.5度。シャフトは純正のS(MX3000)。フェースアングルはフック2.5度。見た目通り強めのフックフェースで、アドレスするとフェースは目標よりも左を向く。そしてフックフェースの影響が強いためにリアルロフトは12.75度と多めだ。
シャフトはアスリートゴルファーを意識しているようでハードな設定。ワッグルすると中間部分が少ししなる。振動数は260cpm。長さは表示、実測とも45。5インチ。クラブ重量は303.3gでシャフト重量が64g。バランスはD1.5。シャフト重量の割に総重量が軽いのは・・・ヘッドが軽いことが考えられる。
ウォームアップした後、ゼクシオフォージドに持ち替えて打ってみると・・・ゼクシオならではの爽快な金属音とともに、高めの弾道でドローボール。弾き感が強い音だが、球を包み込むような感触も味わえる。鍛造フェースの良さが上手く引き出されている。
弾道計測してみると、打ち出し角は14~15度とやや高め。これはリアルロフトの多さが影響している感じだ。フェース中央付近で打つとスピン量は2600~2900回転。スイートスポット位置は高すぎず、低すぎず。わざと厚めに捕えると(フェース上側)、スピン量は2200~2400回転前後になって、放物線で飛ぶ弾道になった。
試打して強く感じたのが、捕まりの良さと操作性の高さ。重心距離が短さと重心が浅めなんだろう。フックフェースに加えて、インパクトゾーンでヘッドを返しやすい。真っ直ぐ打つつもりで打つと、オートマチックにドローが打ててしまう。スライサーでも捕まった球が打ちやすいドライバーだ。
そしてスイング中、自分の意志がヘッドに伝わりやすい。フェースを開いて上げてもインパクトでタイミング良くフェースを戻せる。アウトサイド・インに振ってスライス、インサイド・アウトに振ってフック。体積が460CCあるのを忘れてしまうほど、ヘッドを意のままに操れる。
反面、試打して気になったのがヘッドの軽さ。ヘッドが軽いので振り切りやすいのだが、芯を喰った時にボール初速が思ったほど上がっていない。ヘッドスピードが遅めの人には問題ないかも知れないが、ヘッドスピードが45m/s以上出せる人には、迫力ある音の割にはボール初速が上がらないと感じるかも知れない。
純正S(MX3000)は中間部分が軟らかめの設定で粘り系。手元がしっかりしており、切り返しで中間部分が小さくしなる。ゆっくり振るとインパクトゾーンではシャフトの加速感を味わえ、ヘッドスピードを上げて叩きにいくと粘り感が出てシャフトがゆっくりしなり戻る。
フックフェースで、なおかつヘッドを返しやすい。フッカーには捕まり過ぎる怖さがあるが、スライサーには右へのミスを確実に減らしてくれるドライバーだ。そして、ヘッドが軽めなので、パワーがある人よりも、ややパワーが落ちてきた中・上級者と相性が良さそである。