マーク金井の試打インプレッション

アダムスゴルフ スピードラインF11 ドライバー

2011/07/05 10:00

打ってみると?

試打クラブのスペックはロフトが10.5度。シャフトはアルディラのブードゥーのR。リアルロフトは11.5度でフェースの向きは+1度。アドレスするとフェースがやや左を向き、ロフトが少し寝た感じに見える。フェースは左を向いているが、トウ側が膨らんでいるからだろう。アドレスすると捕まり過ぎるイメージは出ない。

シャフトはワッグルすると手元から中間部分が大きめにしなる。振動数は242cpm。Rにしてはしっかり感がある。長さはヒールエンド法計測で45.5インチ(メーカー値は45.875インチ)。クラブ重量は311gでバランスはD2.5(数値はすべて実測)。

まずはシャフトの硬さに合せて軽めに打ってみると、「シュパーン」とやや低めのインパクト音。やや高めの弾道でボールは力強く飛び出した。リアルロフトが多いわりにはボールが高く上がり過ぎない。シャフト先端側が硬いこともあって、ヘッドがアッパーに動く度合いが控えめなことが影響しているようだ。

ヘッドスピードを45m/sぐらいに上げて打って弾道計測器してみると、ボール初速が予想以上に出ている。ヘッドスピードは普段と同じだが、初速が0.3~0.5m/s上がっているのだ。スピン量は中ぐらい。フェースセンターで捕らえると2600~3000回転。ちょっとフェース上側で捕らえると2200~2500回転といった感じ。低スピンで飛ばすには、フェース上側で捕らえることが要求されるドライバーである。

そして印象に残ったのが振りやすさ。長尺だがクラブが軽過ぎない。シニアにはややハードだが、30~50歳代の一般男性にはちょうどいい重さ。体をしっかり使ってテークバックできるのがいい。

操作性についてはオートマチック系。重心距離は長く感じ、インパクトゾーンでヘッドはゆったり返るタイプ。スライサーがドローを打てるタイプではない。フックフェースだが、真っ直ぐ打てばストレート弾道。フェースを開いて上げてアウトサイド・インの軌道で振ると強いスライスが出る。対して、インサイドからあおって打った時は引っかかる度合いが控えめだ。

シャフトは切り返しで手元から中間にかけてムチのように大きくしなり、ゆったりしなり戻る。しなり戻りがスローなので、叩きにいっても引っかかりづらい。デザインはかなり個性的だが、クラブのトータルバランスが非常に良くて飛びっぷりが良い。300g未満だと軽くて物足りないと感じる男性、少し重めのドライバーを振りたいゴルファーには振りやすいだけでなく、やさしく飛距離アップが狙えるドライバーだ。

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アダムス
空気抵抗にこだわったヘッド
発売日:2011/04 オープンプライス