マーク金井の試打インプレッション

トライファス バシレウス ゼット(Basileus Z)

2012/01/10 10:00

打ってみると?

まずは一番ソフトスペックの60(SR)から試打。ワッグルすると手元側が少し軟らかく、クニャッとシャフト全体がしなり、振動数通りの挙動だ。実際に打ってみても切り返しでシャフト全体のしなりを感じやすい。メーカー側は中調子と謳っているが、切り返しでは手元から先端にかけて均一にしなるのが手に伝わる。中調子というよりは全体調子という感じだ。

試打して強く印象に残ったのがインパクトの感触。インパクトの感触は振動となって手に伝わるのだが、その振動具合が絶妙。振動の波長&リズムがいいのだろう。芯で捕えた時、何とも言えない心地良い感触が手に伝わるのだ。シャフトの挙動としては、やや粘り系。ダウンからインパクトにかけてシャフトが少しスローにしなり戻る。先端側もしっかりしているので、叩いた時に捕まり過ぎない。ボールを捕まえることよりも、捕まり過ぎを軽減するタイプのシャフトである。

60g台のS、70g台のSも挙動は同じ。60g台のSは硬い分だけ、シャフトのたわみ量は減ってくるが、シャフト全体が均一にしなる感じだし、しなり戻りもやや遅め。ヘッドがアッパーに動きづらいので、低スピン弾道も打っていきやすい。70g台のSは重量が重いだけでなく、60g台のSに比べると半フレックスほど硬めに仕上がっている。弾道計測してみると、どのシャフトとも打ち出し角は普通で、低スピン弾道が打っていきやすかった。

バシレウスのZシリーズは、機能面だけでなく、ゴルファーの感性に訴えかけることにも強いこだわりを感じる。打感の良さ、繊細なフィーリングにこだわるゴルファー、そしてシャフト全体が均一にしなるのが好きな人には非常に満足度が高いシャフトだ。

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トライファス
ゴルファーの力と意思を具現化するシャフト
発売日:2011/09