マーク金井の試打インプレッション

キャロウェイゴルフ RAZR X BLACK ドライバー

2012/02/28 10:30

打ってみると?

試打クラブは9.5度のS。シャフトは純正のレーザーXシリーズ。構えるとリアルロフトが少し多め。フェースは目標をピシッと向きスクエア感が強い。シャフトはワッグルすると中間部分がクイッとしなる。Sにしては軟らかめの設定だ。

シャフトの硬さに合わせて軽めにスイングしてみると・・・スパーンとやや低めの音とともに高めの弾道。ストレートボールを意識してスイングすると、1発目は軽く右にプッシュアウト気味に飛んだ。重心距離が長めなのが影響しているんだろう。ヘッドがやや返りづらい。そして球を曲げづらい。レイザーフィットは操作性の高さが際立っていたが、このレイザーXブラックは直進性の良さが際立っている。

スライサーにはボールが捕まらない怖さがある反面、フッカーには左のミスが出づらいドライバーだ。特筆すべきはボール初速。ヘッドの重さと長めの重心距離のメリットを活かし、芯を喰うと力強くボールが飛び出す。前回試打したレイザーフィットよりもこちらの方がボール初速が出ている。コンピュータで弾道計測してみても、ボール初速はイメージよりも1m/sぐらい上がっていた。スピン量は多過ぎず、少な過ぎず。フェースセンター付近で捕えると2400~2800回転ぐらい。キャリーとランで飛距離を稼げる。

純正シャフトの「レイザーXシリーズ」はSにしては軟らかい。切り返しではシャフトの中間部分がグニャりとしなり、ダウンからインパクトにかけてゆっくりしなり戻る。粘り系の先中調子シャフトで、弾き感を出すことよりも、タイミングの取りやすさ重視のシャフトだ。

フェースが面長でスクエアフェース。直進性が高く、ボール初速も出るので飛びのポテンシャルはかなり高いレイザーXブラック。ヘッドが返りづらいので捕まりを求める人には扱いづらいが、インサイドからヘッドを入れることができるフッカーには、弾道をコントロールしやすく、引っかけ、チーピン等のミスも確実に減らせる。フッカーが飛距離アップを狙えるドライバーだ。

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キャロウェイ
独特なデザインと高い直進性
発売日:2012/03