ツアーエッジ EXOTICS XCG-5 ドライバー
打ってみると?
試打クラブは表示ロフト9度で、シャフトは純正S(フジクラブルーエキゾティクス55)。ワッグルしてもシャフトがほとんどしならない。振動数を調べてみると2700cpm。SだがXと同じぐらい硬さが出ている。長さはメーカー値が45.25インチで実測が45インチ(ヒールエンド法計測)。クラブ重量は309.8gでバランスがD2。ロフトは9度表示でリアルロフトは9.25度。フェースアングルは-1.25度。数値はややオープンだが、構えるとフェースは目標に対して真っ直ぐだ。
アイアンでかなり入念にウォームアップしてから、XCG-5を打ってみると……「パキーン」という金属音とともに低いドロー弾道。リアルロフトが少ないのに加えて、スピンが少ない。普通に打ったら、ライナー弾道でボールがふわっと浮いてこない。ティアップを少し高くしてアッパー軌道で捕らえると打ち出しが上がるが、それでも中弾道。ロフト9度だと、ボクのパワーでは高弾道にはならない。ボールを高く上げるにはかなりのパワーが求められるドライバーだ。非力な人にはかなりハードだが、反面、ボールが上がり過ぎて困るハードヒッターにはふけ上がる心配がないドライバーである。
スピン量は芯を食った感じの時で2300~2600回転。フェースのやや上側で捕らえると1700~2100回転ぐらいになる。リアルロフトが少ないのに加え、低重心効果で低スピン弾道。とにかくオートマチックに低スピン弾道が打てるので、キャリーよりもランで飛距離を稼げる。そして風に強い球が打ちやすい。
捕まりについては見た目よりも良い。ダウンからインパクトにかけてヘッドがイメージ通りに返ってくれるので、適度に捕まった球が打てる。シャフトについては振動数通りで、かなりハード。トップからダウンの切り返しでシャフト中間部分が少ししなるだけ。SなのにXと同じぐらい硬いが、トルクが少し多めなんだろう。硬いわりには切り返しのタイミングが取りやすくなっている。ただし、シャフトのしなりを十分に使うには46m/s以上のヘッドスピードが必要だ。
スイートエリアは見た目よりも広く、打点が多少ブレても左右の曲がりは少なく、飛距離ロスも少なかった。ヘッドもシャフトも見た目通りハードだが、パワーヒッターが使えば吹き上がりを抑えた弾道で飛距離を稼げる。明らかにハードヒッター御用達ドライバーだが、低くて強い弾道でランで飛距離を稼ぎたいゴルファーにも相性が良いドライバーである。